出版業界の格

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書籍を何冊か出している知人によると出版社には「格」というのがあるらしい。例えばビジネス書で言えば、日経新聞社、ダイヤモンド社、東洋経済新報社といった会社が格のある出版社ということになるらしい(もしかしたら違っているかもしれない)。

出版をする際に出版社を選んで本を書くというスタンスでいけるほど強気になれる立場ではないが、出版をする際に重要なのは出版社の格よりも「編集者」であろうと思う。

上記の「格のある出版社」でも出版物を見ていると玉石混交というのが正直な感想である。もちろん素晴らしい作品が多く出版されていることからステイタスを得ているのであろうが、著者としての立場で言えば、読者にどれだけの付加価値を与えることができたか、が重要であり、出版社の格はその判断にはほとんど影響しないと思う。

書籍の制作は著者と編集者の二人三脚である。今までたくさんの編集者の方をお仕事をさせてもらったが、編集者の方の作品に対する思い入れによって本の出来がかなり左右されるのではないかと思っている。もちろん著者の書いている内容自体に価値がなければはじまらないのであるが、その原石をどこまで光輝くものにできるかは編集者の能力と思い入れにかかっている。

そしてもう一つ編集者の重要な役割は出版社の営業部門との仕切りである。営業担当者はとにかく書籍を売ることしか考えない(仕事だから当たり前であるが)。派手な装丁にしてと書店で目立つことを考える。ベストセラーのパクリのようなキャッチを帯に入れたりしたがるものである。リスク回避志向があるので2匹目のどじょうを狙ったマーケティングをしがちである。

編集者は著者と営業担当者の間に入ってバランス調整を行う役割もある。調整能力が無い編集者であると営業に押されて不思議な本に仕上がってしまったりするのである。結果著者も不満、営業も不満という妥協の産物が産まれてしまう。

出版業界の格は出版社ではなく読者にどれだけの支持を受けたかという結果によって決まる。ビジネスマンの価値が出身大学ではなく仕事自体の評価や年収(つまりマーケットバリュー)によって判断されるのと同じである。


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コメント(4)

勇気づけられました :

ほぼ毎日拝見しておりますが、初めてコメントさせていただきます。編集者のはしくれとして、勇気づけられる内容でした。著者のモチベーションを刺激すべき役割の者が、逆に励まされるなんて恥ずかしいことなのかもしれません。でも「作品に対する思い入れ」、つまり志ひとつを頼りに走っている職業だけに、知らず知らずこれが萎えてしまうことが一番怖いのです。今日内藤さんが書かれた内容は、迷ったときに立ち返るべき原点を教えてくれました。長文失礼いたしました。

エルプス :

最近出版関係のネタが多いな。もしかして内藤くんは大作家か巨匠にでもなったつもり? ちなみに俺は作家よりも今はサッカーに夢中だし、巨匠よりも巨乳のほうに興味があるぞ(笑)。しかし、出版社の格ってのは書店におけるスペースとか広告宣伝力とかに大きく影響すると思うから、片手間じゃなくそれ一本でやってる作家がこだわるのも無理はないと思うけどね。それと個々の編集者の能力はまた別の問題でしょ。それにビジネスマンにとって出版社に相当するのは、出身大学じゃなくて所属企業じゃないのかな。俺もメーカーを中心に色んな企業と仕事上の付き合いがあるけど、一番大事なのはその企業の技術や製品であって、あとはせいぜい担当者の人間性かな。少なくとも年収とか学歴なんかには全く興味ないよな普通は。証券会社だってそうだろ。重要なのはその会社の手数料の安さ、商品やツールの充実度、投資家を大切にする気持ち(←これ最重要!)等で、社員の年収とか客にとってはどうでもいいんだよ。なぜ今日の記事の最後に出身大学や年収って言葉が出てくるのか俺にはさっぱり分からないや。今年になって東大出身ブルジョワ族の不祥事が相次いでいることと関係あるのかしらん?

縮小貧乏人 :

■読者にどれだけの付加価値を与えることができたか、が重要であり、出版社の格はその判断にはほとんど影響しない
■出版業界の格は出版社ではなく読者にどれだけの支持を受けたかという結果によって決まる

つまり、読者にとって付加価値のある書籍は読者の支持を得るということですね。
大前提が1つ。
「読者は書籍のもたらす付加価値を正当に理解する」

世の中の「ストップ高銘柄的中」的な書籍もそれなりに指示を得ているような気がしますが、付加価値とは何ぞや?と考える日々。

ところで、
■ビジネスマンの価値が出身大学ではなく仕事自体の評価や年収(つまりマーケットバリュー)によって判断される

僕は年収とマーケットバリューは必ずしも一致しないと思ってます。
会社の名前があるから支払われるFeeってのがあって、会社から一歩でたら誰もその個人に対してそんな法外なFeeを支払わんだろうと思う社員はいくらでもいる。
マーケットバリューっちゅうのは、個人名で戦っていく際の価値であって、会社の名前で評価されるもんではないと。

「出版社の格」ってのが一体何者であるのか?といった議論もあるはずですが、それはさておき出版社の価値とでもとらえるとする場合に、
出版社の格∝読者の支持
であるとする。
・価値のある本は読者の指示を得る
・読者の指示を得る本は売れる
・営業部門は売れる本を書きたい
⇒営業部門は価値のある本を提案する

何やら編集者の役割に記載されている事実と異なる気が・・・
論理的な帰結が間違いであるならば、前提がおかしい
「価値のある本は読者の指示を得る」
ここが怪しい。
「価値が無い本でも、読者の指示を得る」
というケースがあり、それが大半であるということだろうか?

となると、冒頭に記述した、出版社の格と読者の支持というものが必ずしも書籍の付加価値とリンクしない、そんな気がする今日この頃。

マネクソ嫌いネ :

>出版社には「格」というのがあるらしい。

今更何をご冗談を。素人が考えたって当たり前だと思うのだが。

>派手な装丁にしてと書店で目立つことを考える。

これって、内藤くんが先日出した本のこと?


しっかし今回は何が言いたいのか本当にわからない文章だな。
エルプスさんや縮小貧乏人さんが咀嚼してくれても、それでも依然として内藤くんは何を言いたかったのかわからん。
しかもその分かりにくい人が本を出しているという摩訶不思議〜

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このページは、shinobyが2006年6月20日 08:06に書いたブログ記事です。

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