英ポンド250円台
ドル円だけ見ていると円安はそれほど進んでいないように見えるかもしれません。しかし米ドルだけではなくユーロあるいは英ポンドや豪ドルまでレートチェックしながら為替相場をウォッチしている個人投資家は止まらない円安の流れにどう対応してよいか困っているというのが正直なところではないでしょうか。
今朝のマーケットを見ると英ポンドはついに250円台、豪ドルは107円も間近です。イギリスやオーストラリアに行って感じる円の下落はどの位のインパクトがあるのでしょうか。
欧州通貨高の中、今週号の「The Economist」ではヨーロッパの景気回復は続くのか?と現状のヨーロッパ経済について問題点を指摘しています。ヨーロッパの病人と言われたドイツの経済成長率が回復し、他のヨーロッパ諸国を牽引する経済環境になっていますが、その原因は世界経済の景気循環によるもので構造的改革が必要だと結論づけています。
硬直化した労働市場と規制された商品市場によってユーロ圏の各国の経済成長に格差が生じ、フランスが成長と安定に関する協定(Stability and Growth Pact)で定められた財政赤字基準を満たせなくなる可能性が出てきたりしている、これがヨーロッパの景気回復の実態だとしています。
過去の例を見るとヨーロッパにおいて急進的な改革が行われるのは経済が危機的状況に陥ったときなのだそうです(1979年の英国、1982年のオランダ、1987年のアイルランド、1990年代前半のデンマーク、フィンランド、スウェーデンなど)。しかし実は経済が好調なうちに改革をする法が簡単。しかしそれを政治家が国民に理解させるのは難しいのが現実です。現状への満足度が高まれば改革への意欲は下がるからです。
ヨーロッパの景気回復とそれに伴う通貨高にはいずれヨーロッパ自体が内包する市場の問題の顕在化というリスクが伴っているという分析でした。
いつものことながら日本のメディアではまずお目にかかれない斬新な視点ですが、問題はそのような顕在化はいったいいつ起きるのか、ということです。
この為替相場今後どちらに動くのかはわかりませんが、往々にして円安というのはジリジリと行き過ぎたところまで進むものです。同誌が指摘するような長期のリスクは頭の片隅に置いておきながら、しばらくは「Trend is friend」と考えた方が安全かもしれません。
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