医療の限界、日本の限界

<業務連絡>
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日本の医療の問題をまとめた骨太の書籍ですが、この本が問いかけているのは単に医療という狭い分野の問題だけでは無いようです。
医療行為とはリスクの伴う行為です。人体に様々な器具を侵略させ、治療をしていくということは、依頼をする患者側と医療行為をする医者の側に、法律的な同意だけではなく事前のコミュニケーションが必要になります。
医療ミスがマスコミで報道されることがあると、医者が厳しい批判にさらされます。医者の未熟な技術による医療ミスがあるのも事実ですが、どこまでが医者個人の責任で、どこまでが医療システムの問題なのかという判断は高度に専門的なことです。正解は無いのかもしれませんが、少なくとも医療の素人(司法関係者)が正しく判断できるとは思えません。またそれを報道する知識の無いマスコミにも問題があります。
使命感に燃える医者とそれを支えるインフラや体制(成果に見合った待遇)、そしてそのような日本の医療制度を信頼する患者という関係に近づけていくのが理想なのに、現状の日本の世論、システム、法律は逆方向に作用していると著者は言います。
日本の医療制度の崩壊が進んでいるのは日本の社会が崩壊していくことの裏返しなのだと思いました。医療の問題は日本社会の1つの断面に過ぎないのです。
医療だけではなくこれからの日本を考えるきっかけになる、一冊です。
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