良いレバレッジ、悪いレバレッジ
サブプライムローン問題について最もわかりやすく書いてあると評判のこの本とその続編を読みました。噂に違わず、どちらも読みやすく、著者の明快な問題点の指摘が頭をすっきりさせてくれる本です。昨年からのグローバルマーケットに何が起こっているのか、その本質は何か、をざっくりと知りたい方にお勧めします。どちらも1時間くらいで読み終えることができました。
ちなみにこの本は、今週金曜日にこちらのメールマガジン(エムユーの本棚のコーナー)でも詳しく紹介する予定です。メールマガジンは無料で登録できますので、参考にしてみてください。また、バックナンバーで他の金融関係の書籍も紹介していますので、本をお探しの方はこちらもどうぞ。
さて、サブプライム問題の本質はBIS規制、格付機関、モノライン、ローンの証券化によるモラルハザード、などいくつかあるという本の指摘ですが、問題を大きくした要因の1つがレバレッジです。住宅ローンを証券化した商品にレバレッジをかけて投資をしていた金融機関やファンドが、債券価格の下落という逆回転に耐えられなくなっていったことが、スパイラル的な信用喪失をもたらし、金融市場の機能不全に至ったと言えるのです。
機関投資家と呼ばれる「プロ」の中にも、個人投資家の高レバレッジの為替保証金取引と同じようなことをしている人がたくさんいたということです。レバレッジのかけすぎは金融商品ではリスクの取りすぎにつながりますから、思惑が外れたときのダメージは極めて大きなものになるのです。
しかし、このレバレッジがいつも悪いものかと言うとそんなことはありません。自分の時間や能力にはレバレッジをかけることが効率化をもたらすのです。前に紹介した勉強法のムック本(←手前味噌ですが、お買い得だと思います)でも多くの著者の方が語っているように、得意分野に自分のリソースを集中させ、苦手なものは人にやってもらう、という分業がまさに時間にレバレッジをかけることになるのです。その前提になるのが、自分の得意分野を見つけることと、それを交換できる価値にまで高めることです。
つまり、レバレッジとはこのように使うべきものと使うべきではないものがあるのです。それが、うまく取捨選択できるかどうかが成果を実現できるかどうかの分かれ目になるのです。
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って言ったらこれなんかどう?ご紹介の春山昇華氏の本を参考にして書いたそうです。笑えます。