金融商品は目に見えない
1週間のうち3日間、静岡の各地を勉強会の講師で飛び回ってきました。投資信託や保険の販売を担当している方が対象でしたが、販売においてまず認識しておくべきなのは「金融商品は目に見えない」ということです。
スーパーで買い物をするのであれば実物を目で確かめて、判断することができます。しかし金融商品というのは実物があるわけではなく、パンフレットや販売担当者の説明を聞いてイメージして購入する商品です。となると、販売担当者の説明能力が販売に大きく影響してくるのです。
そんな販売を行う際に大切な要素として、「共感、安心、知識」があると思います。
共感とは、お客様と同じ方向であることをメッセージとして発信し、気持ちを合わせていくことです。手数料という観点では売り手と買い手の利害は対立していますが、例えば共通の利害や境遇を見つけることによってお互いの距離が縮めば、共感が生まれるのです。「子供の写真」「方言とクレーム」「自腹でやる」といった具体例をお話しました。
安心とは、金融機関に来る人は皆不安を持っており、それを取り除くことがまず重要ということです。金融機関の敷居は高く、馬鹿にされるのでは、変な商品を売られるのでは、こんな少ない金額では恥ずかしい、と内心思っていたりするものです。その不安を取り除くのは、コミュニケーション能力ですが、単なる話術だけではないトータルな演出が重要です。ここでは「永遠の初心者」「7:3の法則」「指先のボディランゲージ」といったお話をしました。
そしてこの2つのエモーショナルな要素に加え、専門的な知識が必要です。専門的な知識によってロジカルにお客様に商品選択の方法に誘導することができます。しかし最初から商品のセールスをしても知識は有効に活用されません。資産運用の目的を明確にし、その中で運用プランを検討し、最後に商品を組み合わせていく方法でないと納得感が得られないのです。また他社の商品との比較も重要です。自社商品と他社商品の違いを明確に説明できれば信頼度は格段に高まります。
個人投資家の知識レベルが専門家並みになってきており、金融機関の販売担当者の求められるレベルは高くなっています。しかし知識だけではなく、エモーショナルな側面含めた総合的な顧客満足度を高めるためにどうするべきか、という視点が最も重要であると思いました。
参加された方がどんな感想を持ったか。いつものことですが、フィードバックが楽しみでもあり、不安であったりします。セミナーというのもまた目に見えないものであるからです。
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