投資本の革命的マーケティング
株式市場が冴えない動きをしているせいか、FX(為替取引)の書籍が最近数多く出版されるようになっています。
その中でこの本はありがちな投資本とは一線を画した革命的な本だと思いました。ただし、内容が、ではなく出版マーケティングの方法が、です。以前ご紹介したこの本に近いテイストですが、編集や切り口のセンスでは一枚いや三枚くらい上手です。
為替市場とは不思議なマーケットです。理論上は円で運用しても外貨で運用しても将来の期待値は同じになるようにマーケットは成り立っています。例えば円の金利が1%で外貨の金利が10%なら1年後の為替レートは現在より9%円高になるレートで取引されています。そうでないと、裁定取引が成立してしまうからです。とすれば、理論的には高金利の外貨運用をしても結局為替でやられてしまうので、意味が無いということになります。しかし現実には理論値通りに為替レートが裁定されることはほとんどありません。これについてはまた機会をみて書いてみたいと思いますが、理論通りにいかないのが相場なのです。
本書が提案している高レバレッジ、売りから入る、スワップは無視する、といった方法は私自身が提案・実践している方法の対極にあります。それでもこの本を読んで得るものがあったのは取引の技術ではなく思考法が面白いと思ったからです。
例えば、「命ガネでトレードせよ!」。デモトレードで大きな資金を動かす練習をしても意味がないということですが、実際に自分のお金を使って取引をしないと資産運用はスキルアップしないという点は的を得ています。資産運用は真剣勝負でいい加減な気持ちでは成功しないという当たり前のことですが。
「「まずは米ドル/円」なんてバカらしい」、という見出しも一見極論のように見えますが、為替=ドル円と思いこんでいる発想では人とは違った考え方や取引の方法には結びつかないので限界があります。彼の言っていることが正しいということではなく、当り前のことを疑ってみる姿勢こそが大切だということを教えられます。
著者はFXのハイレバレッジ取引で高い実績をあげているようですが、まだトラックレコードは2,3年程度です。実際、始めたときは3000万円から500万円まで5か月で減らしてしまい、そこから現在の成功をつかんだのです。これが本物なのかそれとも単なるラッキーだったのかは、これから証明されることになると思います。
単行本なのに袋とじがあったり、構成や語り口調が斬新であったり、と書籍のマーケティングのために読むのは100%おススメしますが、FX取引の参考にしようと思っている方は自己責任で目利きをしてから判断してください。鵜呑みにするのは危険な劇薬本です。
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むむむ・・・・かなりリスクを回避するには大事ですね・・・あとは度胸・・・