投資教育のマーケティングが難しい3つの理由
書籍のマーケティングに関しては、貴重なコメントも頂き、書いているうちに自分自身の頭の整理にもなりました。何通かメールも頂き、「どう売るか」のマーケティングに関しては、ビジネス本マーケッターの方が販売する学習ツールの活用が効率的という意見(ただしそれなりのお値段)というアドバイスもいただきました。ありがとうございます。
さて、今回は投資教育について、です。
「投資教育って儲かりますか?」と聞かれることがありますが、利益を上げるのは極めて難しいビジネスだ、とお答えしています。それは投資教育を手がけている企業数を見れば明らかです。
他社で投資教育ビジネスを手がける会社は数社です。しかも共通するのはハイエンド、つまり高スペック高価格に特化していることです。数百人から数千人規模のニッチなマーケットを狙い、数万円から数十万円の受講料によって成り立っているビジネスです。マネックス・ユニバーシティのマスを狙う(現状3万人の受講生)、数千円で提供するビジネスとはお客様層が明らかに異なります。
マネックス・ユニバーシティがネット上で提供するEラーニングに関して言えば、マーケティング上のハードルがいくつかあると考えています。
まず、投資教育全般に言えることですが、費用対効果がわかりにくいことです。資格講座のように勉強すれば受かる、といった具体的成果が得にくいのが投資教育です。勉強しなくても相場が上昇すればそれなりに利益が上がりますが、相場が下落すれば限定できたとしても損失が発生することもあり得るのが投資。投資教育の効果は実感しにくいものなのでコストを支払うインセンティブが低いのです。
次に、投資とは個別性が極めて強いことです。投資の勉強をしようとすると、最終的には個人の金融資産のレベルまで具体的に学習するニーズが発生します。自分の現状の資産をどうしたら良いのか、今の投資方針で問題は無いのか、といった個別性の強い情報のニーズが高いのです。動画やチャット機能といったネット上でのOne-to-Oneサービスが、FPの個別相談のようなサービスに対して持っている優位性を認識してもらうのは難しいのが現状です。
そして、3つ目は品質評価の難しさです。どの投資教育講座を選ぶか、の選択基準として一番大きな要因は「価格」になっているのが現状です。見えないものを比較するときには、高いものが良い、と判断する傾向があるのです。逆に言えば、価格を下げてマーケットを広げようとしても、安い=質が悪い、と判断されるリスクがあるのです。かといって、高価格で提供すればニッチなマーケットでのビジネスになってしまいます。
目に見えないものをネット上で販売するのが、Eラーニングという仕組みですが、どうやって目に見えるものに近づけるのか、が更にマーケットを拡大するために必要なマーケティングのポイントではないかと思います。
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