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「ユーロ危機と超円高恐慌」 − 1粒で2度おいしいマーケット入門書

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以前こちらのエントリーで「日本銀行は信用できるか」を紹介したこともある、岩田規久男氏の新刊「ユーロ危機と超円高恐慌」を読みました。

年末に緊急出版されたということですが、内容は詰まっています。前半が2011年のユーロ危機に関しての概要をコンパクトにまとめた内容、後半が円高がなぜ止まらないのかについての自説の展開という構成。一冊で個人投資家が興味を持っている2つのテーマが読める、おトクな本だと思いました。

前半部分は、ユーロ危機のまとめとしての価値があると思いますが、気になったのは後半の為替の話です。

岩田氏の主張を簡単にまとめるとこうです。

アメリカのリーマンショック後のデータを見ると、マネタリー・ベースと予想インフレ率には相関関係(相関係数0.89)がある。

予想インフレ率と株価(相関係数0.80)、予想インフレ率と為替レート(相関係数-0.84)にも相関がある。

つまり、市場の予想インフレ率を高めれば、円高を阻止できる。そのためにはマネタリー・ベースを増加させる金融政策が必要だ。つまり日銀の金融政策が日本のデフレと円高の原因であるという結論です。

為替レートがどのように決まるのかについては佐々木融さんが書かれた「弱い日本の強い円」が非常によくまとまって読みやすいと思いますが、岩田氏とは少し意見が異なるようです。

社会科学ですから、原因と結果が明確には検証できませんが、2月2日に佐々木さんからお話を聞く機会があります(ブログをご覧の皆様にもまもなくご案内いたします)ので、その時にもう一度整理して考えてみたいと思います。


<参考図書>
「ユーロ危機と超円高恐慌」 岩田 規久男

「日本銀行は信用できるか」 岩田 規久男

「弱い日本の強い円」 佐々木融


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