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長崎3日目の朝は宿泊しているホテルの近く、思案橋にある昭和な喫茶店に行ってみました。その名も「富士男」です。

9時の開店というので、開店直後を狙っていきましたが、しばらくするとすぐに満席。地元の常連さんと、私のようなネットで検索してやってきた観光客が半分ずつくらい。静かな長崎の朝なのに、ここだけ別空間のような熱気が漂っています。

注文したのは名物と言われる「ハムサンド」。ハムときゅうりの典型的な喫茶店サンドイッチですが、薄くスライスしたきゅうりに、長崎の文化の香りを感じました。ビジュアルだけではなく、食感もこの方が良いですが、東京では見たことありません。

そしてコーヒーも深いコクがあって、酸味と甘みのバランスが良い、丁寧に抽出した味がしました。スターバックスのようなパンチが効いた味とはまた違った、奥深さ。スターバックスがカリフォルニアワインだとすれば、こちらのコーヒーはフランスのブルゴーニュのような繊細さです。

店内の雰囲気もナイスです。テーブル席には革張りのソファ。シックにまとめられた内装は、昭和の名店というのにふさわしい豪華さ。しかも、手入れがきちんとされているのが良くわかります。清掃が行き届いていて、古さをあまり感じません。

お店の案内を見ていると、このお店は遠藤周作氏の小説にも出てきたことのある由緒あるお店のようです。創業から70余年と言いますから、富士男さんが戦前からやっていたお店なのかもしれません。

こんなお店が家の近くにあったら、本当に毎日のように通ってしまいそうな、魅力的な喫茶店。お店の方も淡々と仕事をこなしている感じで、職人肌な雰囲気もまた気に入りました。

東京では出会えない素晴らしい文化が長崎にあることを認識した朝。長崎に行く機会があったら、是非お立ち寄りを!私もまた長崎に来る機会があれば、ちゃんぽん食べるよりも、まずここに行こうと思っています。

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