150905birthday

2015年夏の丸の内朝大学マネーコミュニケーションクラスのフィナーレは、恒例の東北フィールドワークです。そのハイライトが八木澤商店の河野会長の講演でしたが、今回は講演終了後に懇親会にもご参加していただけました(写真右)。

八木澤商店は2011年の震災で工場や倉庫を全て失い、廃業の危機に陥ったにも関わらず、直後に社員とパートで働く人全員の雇用を守ると宣言。さらに1か月後に、操業の見通しも立たない中、入社予定だった2名まで雇用したことで一躍有名になった会社です。会社としてどん底の状態で、自分が生きるか死ぬかの瀬戸際にいたのに、雇用を続けた社員と一緒に救援物資の配給を仕事として始める。浪花節で義理と人情を重んじる、アメリカ流の「近代経営」とは対極の会社。そんな経営スタイルで200年の歴史を守ってきた老舗企業です。

河野会長のお話を聞いていると、なぜかいつも感動して涙が出てきて、でも最後には元気になって自分ももっと頑張ろうという気持ちになります。全ての現実を前向きに受け入れて、そこから自分のベストを尽くすという姿勢が一貫している。それが人の心を打つのです。

「過去と他人は変えられないが、自分を変えれば、未来が変わる」。だからクヨクヨ悩む時間があったら、何か自分からアクションを起こしてみる。もし失敗しても、今までの経験に比べれば大したことはない。究極の体験をした人でないと言えないような、ポジティブなコメントに、パワーをもらいました。

被災したことで数億円の借金を抱えながら、ようやく新しい生産設備を復活させ、高品質の醤油や味噌、そしてそれらを使った加工品を作っています。ポン酢や肉みそは本当に味わい深く、「奇跡の醤(ひしお)」は、肉の旨味を引き立たせるということでSHINOBY`S BAR 銀座の牛ステーキと一緒にお出ししています。

実は昨日は河野会長の71歳のお誕生日でした。フィールドワーク参加者全員でケーキとお誕生プレゼントでお祝いしたのですが、「今日が人生で最高の誕生日だった」と、これまた超ポジティブなコメントを頂きました。

週末のフィールドワークで夏学期は終了。10月からの秋学期は既に講座内容がアップされ(受付は9月11日から)、夏とはまた違った新しいお金との関係を考えるコンテンツを提供いたします。今回はフィールドワークはありませんが、受講生の有志を集めて、スリランカに行ってみようと思います。フィールドワークスリランカ編も東北とは違った新しい出会いと発見に満ちているはずです。

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