170513remm2

カンボジアのプノンペンにコンドミニアムを購入したとき感じた日本との大きな違いは、施設の完成納期です。プノンペンの物件では、建物が完成したというのにもかかわらず、エレベーターは相変わらず工事中でしたし、商業フロアのお店やキッズコーナーは遅れて開店。本当に完成するまでに、さらに1年近くかかりました。

日本だったら、建物完成してオープンする日に、すべての施設がピタリと日程を合わせて完成するのに、と日本との品質管理の差を実感したものです。

ところが、最近六本木に完成した大手鉄道会社が経営するホテルに行ってみて、カンボジアと同じ経験をしました。

ホテルのオープンは3月には始まっていたのですが、テナントとして入るお店は、5月に入ってもまだ2店舗だけ。もうすぐ日本初上陸のステーキ店もオープンするらしいですが、1階の路面スペースはまだビニールがかかったままで、どんなお店がオープンするのかさえわかりません(写真)。

5月にオープンした焼肉店に行ってみましたが、お昼時は内装を施工中の同じビルの工事の音がうるさく、快適な環境とは言えません。チグハグな完成状態が何だか新興国を思い出させます。

なぜ、完成日時を合わせて、一斉に完成して気持ちよくオープニングを迎える日本式のスタイルにしないのでしょうか?五月雨式に出をオープンさせていくのは、施工を行う職人の人手不足なのか、それともオペレーション会社の段取りの悪さなのか、あるいは意図的なものなのでしょうか。「日本の新興国化」というのが杞憂であれば良いのですが。

もし、業界事情に詳しい方がいらしたら、教えていただけると幸いです。

それにしても、東京のホテル建設ラッシュは凄まじいものがあります。六本木、銀座、赤坂といった繁華街で新築のビルが建設中になってるのを見ると、オフィスビルだけではなくビジネスホテルの建設が目立ちます。

インバウンド需要を期待して、宿泊ビジネスに参入する企業が増えているようですが、観光客というのは気まぐれです。将来、供給過剰になり、価格競争から業界再編が起こる可能性もあるのではないかと少し心配になります。

■ 累計17万部となった「初めての人のための資産運用ガイド」など、今までに出版された書籍の一覧はこちらから。

■ 毎週金曜日に配信している無料メルマガ「資産デザイン研究所メール」。メールアドレスを登録するだけで、お金を増やすためのとっておきのヒントをお届けします。

※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。