180108survive

日本経済新聞社の良心と私が勝手に呼んでいる編集委員の田村正之さんが、電子版に人生100年時代の資産運用について記事を書いています。

その中で注目したのが、2050年の年齢別生き残り確率と言うグラフです(写真)。

グラフは2050年の年齢から生き残り確率を示しています。現在2018年として32年後ですから、自分の今の年齢に32歳を足し算すれば、2050年の年齢がわかります。例えば、私の場合今53歳ですから、2050年の年齢は85歳ということになります。

男性の場合、2050年で87歳の人は半分が生き残っているとされています。今55歳の人が2050年に生きている確率は50%と言うことです。これが女性になると、さらに長寿になり、93歳で50%が生存していることになります。今、60歳前後の人でも半分は生きていると言うことです。

しかも、これから医療技術の進歩や新しい治療方法の出現により、さらに予想を超えた長寿化が進む可能性が高いと思います。上記の想定は控えめに見た数字と考えた方が良いかもしれません。

いずれにしても、このような高齢化時代になれば、お金との折り合いをどのようにつけていくかが更に重要になってきます。なぜなら、現状の日本社会は、60歳から65歳で定年退職し、そこから先は年金をメインにやりくりしていくという人生80年時代を想定したモデルになっているからです。

寿命はどんどん伸びて人生100年時代なのに、人生80年モデルで旧態然とした制度しかないのであれば、そのギャップは自助努力で埋めるしかありません。それは、資産運用です。

田村正之さんはNISAとイデコという金融資産の税制優遇を活用することで下支えすべきと提案していますが、これでは正直難しいと思います。その理由は、金融資産で想定できる運用利回りが極めて低くなっているからです。

マイナス金利政策の日本では債券型の資産で金利収入は期待できません。かといって、株式型の資産で運用すれば、リーマンショックのような事態があれば資産の半分近くが失われます。株式だけの資産運用はシニアの資産運用としてはリスクが高すぎます。やはり金融資産だけではなく、不動産も活用するしかないというのが私の考えです。

長生きリスクをネガティブなものではなく、ポジティブなものにしていくためには、お金の手当てをしっかり準備する必要があります。これからシニアになる人たちは、国や会社の制度に頼ることなく、自己責任で自分の経済基盤を作っていかなければなりません。

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