180416speaking

数名から数千名までセミナーや講演で話す機会が多いですが、私の場合その効果的な方法を場数をこなすことで、経験的につかんだ気がします。

まだまだ改善の余地があると日々研鑽していますが、話し方の上達方法を、青田努さんがまとめているのをネット上で見つけました(図表)。私が無意識にやっていることが、ポイントを押さえてまとめられています。次の8つです。

<話し方の8つのコツ>
前提の確認
範囲の提示
構成の工夫
比喩の活用
情報量の調整
スピードの調整
語彙の選択
相手のケア

話をする冒頭に、まず「今日は何の話をするのか」そして「どこまで話すのか」を提示することが大切です。全体像を最初に共有してもらうことによって、話を進めていく過程で自分がどこいいるかを把握することができます。地図を先に渡して全体を見せてから視察を始めた方が、視察が終わってから地図を渡すより、全体が見えるから効果的というのと同じことです。

また、話の構成は伝えたいことをピックアップしておき、その内容にそれぞれ時間を割り振るのが良いと思います。私も最初の頃は不慣れだったので、スライドに時間配分を書いておいて、1つの話に時間が偏らないように工夫していました。

比喩の活用とは、例え話で理解や共感を深めてもらうことです。アセットアロケーションといってもカタカナで何だか難しそうですが、幕の内弁当に例えて、ご飯とおかずの比率を考えるのと同じと言うと、納得してもらえます。仮想通貨も値動きに不安になっている人には、インターネットの黎明期と比較して、当時何があったかに例えて話すと、共感してもらえます。

情報量やスピードは、どうしても詰め込みがちになる人が多いのです。話すことが無くなる恐怖から、内容をあれこれてんこ盛りにしてしまい、その大量の情報を全部伝えようとして、逆にわかりにくくなってしまうのです。情報は少し足りないくらいにして、雑談などを交えながらゆっくりと話す方が理解度が高まり、相手に伝わります。

言葉の選択で間違えやすいのは、業界用語や専門用語を使ってしまうケースです。「イールドギャップ」「デリバティブ」といわれても素人には何のことかわかりません。省略語も使わない方が良いでしょう。「プロコン」「イーサ」といわれてもわからない人は、その言葉を聞いた瞬間から話についていけなくなります。

そして最後に大切なことは、話をしながら参加者の理解度を確認して、内容を修正していくことです。理解できていないと思えば易しく、簡単すぎると思えばやや専門的に、飽きていると感じたら雑談に切り替える。このような臨機応変な対応は、場数をこなしながらマスターしていくしかありません。

教え方がうまいのも重要ですが、話に魂を込めることも必須です。よどみなくわかりやすい話ができても、そこに伝えたいという強い気持ちがこもっていないければ、その伝達力には限界があるのです。

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