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アメリカの偉大な投資家ウォーレンバフェット氏は、今年もバークシャーハサウェイの株主総会に出席したそうですが、既に87歳。相棒のマンガー氏は94歳。投資家としていつまで現役で活躍しているのは素晴らしいことです(写真は日本経済新聞電子版から)。

バフェット氏が率いるバークシャーハサウェイは、数十年に渡って輝かしい株式価値の向上を実現しましたが、リーマンショック以降の一株当たりの資産価値は、残念ながらS&P500インデックスを下回ることも増えています。

その要因はバフェット氏のアクティブ投資家としての目利きの能力が衰えたからなのでしょうか?あるいは、バークシャーの規模が大きくなりすぎて運用に支障をきたす水準になったからかもしれません。

理由はともあれ、バフェット氏の最大の貢献は、バークシャーハサウェイの投資家にリターンをもたらしたことではありません。個人投資家にインデックス運用を推奨し、啓蒙してきた事です。自身の銘柄選択による長期的な大きな成功について、

「私は例外だから、真似してはいけない。個人投資家はアメリカ株のインデックスであるS&P500に連動するインデックス運用をしなさい」

と語っています。相場を知り尽くし、結果を出した人にしか言えない究極の投資の名言と言えます。

これからもアクティブ投資家でバフェット氏のような卓越した人物が登場するかもしれません。しかし、その運用は永続することはありません。人間がやっていることですから、いつか引退する時がやってきます。

バフェット氏のオフィスの机にはパソコンは無く、メールを送ったことは人生で一度しかないそうです。電話はスマートフォンではなく、ガラケーという噂もあります。ネブラスカ州というアメリカの田舎から、ハイテク機器を使わずに、一日の大半を読書とブリッジで過ごす。異端の投資家だからこそ、凡人にはできない成果を実現できたのだと思います。

アクティブ投資家のバフェット氏の話を聞けば聞くほど、インデックス運用の優位性に確信が持てるようになる。何とも皮肉なことです。

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