190421workshop

不動産の世界にも、IT(インフォメイションテクノロジー)を取り入れようとする動きが広がっています。「不動産テック」と呼ばれる分野ですが、私は不動産とITの相性は、あまり良くないと思っています。

確かに、ブロックチェーン技術を使って不動産の登記を電子化する。あるいは定型化された不動産取引の事務管理作業を自動化するといったサービスには、価値があるかもしれません。

しかし不動産取引の世界には、未だにテクノロジーでデジタルにアプローチできないアナログな世界が残っているのです。

例えば、AI(人工知能)によって、不動産の取引履歴の蓄積から物件の予想価格を自動的に計算するサービスがあります。周辺の過去の取引事例をデータベース化し、それを使って価値を推測する手法です。取引事例の正確なデータが豊富にあれば、それらとの比較から不動産価格を推測するのは可能です。

問題は、金融資産と異なり不動産の場合、データを取得するのに大きな困難が伴うことです。

株式や投資信託のような金融商品は取引データが公開されて、正確な数字が入手できます。これに対し、不動産取引の多くは未公開物件で、取引は売り手と買い手の相対で行われ、取引情報は一般公開されていません。

また、取引価格も現金取引で割引があったり、交渉で値段が変わったりと数十万円単位で変わってくることも珍しくありません。

これらの不動産情報が全てデータとして反映されれば、人工知能が瞬時に価格を推定することは可能です。しかし、インプットが不十分であれば、アウトプットも正しく出てこないのです。

資産デザイン研究所で開催している不動産投資セミナーで紹介される物件も、販売会社が売主となる一般公開されていないものです(写真は、資産設計実践会の説明会&ワークショップ)。

セミナーに参加した人だけが、情報を得られる「お宝物件」も存在します。そんな情報に「歪み」のある実物資産は、セミナーなどに参加し、積極的に情報を取りに行くことによって超過リターンを得ることができます。

ちなみに次回開催のセミナーは、30代女医の不動産投資家がゲストです。お申込みはこちらからどうぞ。

残念ながら、不動産テックは、このようなセミナーで得られる情報は反映できません。だからアナログな業界の取引慣習を突破できない限界があるのです。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。