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1999年から2011年まで13年間にわたって在籍したマネックス証券で、再び仕事をすることになりました。

といっても、社員としてオフィスで仕事をするわけではありません。マネックスが運営するサイト「マネクリ」(写真)でコラムを執筆します。

証券会社の置かれている環境も、業界におけるマネックスのポジションも、私が在籍した頃と今では、随分変わりました。

日本では1999年10月1日に株式売買手数料が完全自由化され、いわゆる「ネット証券ブーム」が起こりました。

社員わずか4名だったマネックス証券に飛び込み、その後急成長したマネックスは、大手ネット証券の一角として、他のネット証券には無い独自の存在感を示していたと思います。

例えば、アメリカのインデックスファンドの雄であるバンガードグループとの提携、ノーロードの専用アクティブファンド「ザ・ファンド@マネックス」の開発、アセットアロケーションツールの開発など、今では当たり前のことを、先進的に実現してきた自負があります。

私は、証券取引は売買を繰り返すトレードではなく、アセットとして長期分散保有するべきものと考えていました。そのために必要な、投資信託を中心としたビジネスを担当してきました。

また、投資教育の重要性を感じ、グループ内にマネックス・ユニバーシティーという会社を設立し、初代代表取締役として、投資コンテンツの拡充にも取り組みました。これも当時としては、かなり画期的なことだったと思います。

そんな、マネックスグループでの13年の経験が、現在の資産デザイン研究所の活動の礎になっている事は、言うまでもありません。

しかし、最近のマネックス証券は、このような独自性が薄らぎつつあり、他のネット証券との差別化が見えなくなってきました。それは、トレードに偏重した経営方針に原因があると感じています。「長期・分散・低コスト・インデックス・積立」という金融資産運用の大原則に沿ったアドバイスや提言を積極的にしていくべきということです。

今回連載を始めるコラムは、自由な立場で制限なく、思ったことを書かせてもらえるという約束で始めることになりました。

時には、マネックスにとって耳の痛い内容を書くかもしれません。

それは、1999年の創業から携わり、とてもお世話になった会社への愛情と感謝の気持ちからのものです。

これから、資産デザイン研究所、マネックス証券、そして「マネクリ」を、どうぞよろしくお願いいたします。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。