エッセイ 2001年12月
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2001.12.24.
<今日の一言>
結局、この一年間、一日も休みを取ることなく終わってしまいました。来年は何とかまとまった時間を作って蓄積している疲労を落とせるようにしたいと思っています。
シティバンクと新生銀行
日本のリテール金融をリードしてきたのはかつてはシティバンクであった。片道1円の為替手数料と低目に抑えられた金利でかなり抜かれてはいたが、外貨で資産を持つことを啓蒙したのはシティバンクの功績である。そしてもう一つのウリは国内金融機関への振込手数料無料のサービスであった。
米ドルMMFなど更に有利(解約自由で為替手数料が安い)な商品が普及し外貨預金にメリットが無くなった今、シティバンクの差別化は渋谷や新宿、表参道にある24時間無料のATMと無料他行振込だけになってしまった。そしてその無料の振込サービスもこの10月から有料となってしまった。
有料化によって給与振込をシティバンクにしてそこから家賃、駐車場代、生活費など必要な金額を無料で振り込むハブ(HUB)銀行として活用するメリットが無くなってしまった。そこに登場したのが新生銀行である。
新生銀行では、円普通預金から他行の国内本支店の口座への振込・振替(あらかじめ登録のある口座はもちろん、その都度口座を指定して行う振込・振替もすべて)手数料無料で可能である。当然のことであるが給与の振込先は11月から新生銀行に変更した。
そしてさらに便利なサービスが追加された。
アイワイバンクATM設置店
(セブンイレブン、イトーヨーカドー、デニーズなど、既に2199店 )で円普通預金への入出金、残高照会が24時間365日手数料無料で12月17日からできるようになった。
入金はすべて新生銀行にして、国内振込は無料振り込みサービスで、キャッシュが必要なら24時間いつでもセブンイレブンで下ろす。これが最も便利でコストのかからない方法ではないだろうか。
自前では25箇所しか拠点を持たない銀行が、コンビニにネットワークを持った。そのポイントは手数料が一切無料ということである。国内の融資分野では決してイメージの良くない新生銀行であるが、リテールのサービスでは横並び意識の抜けない邦銀に圧倒的な格差をつけている。新生銀行のサービスが一般に広がり、さらに充実したサービスが展開されることを期待している。
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2001.12.14.
<今日の一言>
シャカタクの「ナイトバーズ」を買ってきて聴いています。80年代にレコードレンタルで借りた記憶がありますが、今でも鑑賞に耐える名曲だと思います。
誰にも教えたくない店
家の近くには何軒かお気に入りのバーがあって、仕事帰りに寄って行くことがある。どの店も繁華街から少し入った地元の人間以外にはわかりにくい場所にあって、常連比率が高いのが共通点である。そしてもう一つの共通点は店が客を自然に選別しているということである。
といっても、バブルの頃の六本木のディスコのように黒服に入場を断られるということではない。店の雰囲気やマスターの個性が強く、万人受けしない。必然的に顧客が選別されてしまうというあくまで「自然な」選別である。
渋谷駅から松涛に入って行く山手通りへの抜け道にある「A」は清潔感あふれる店と教育の行き届いたバーテンダーが魅力。バカラのグラスで球形の氷を注文毎に使ったカクテルを飲むと透明な気分になれる。難点は週末の深夜は店まで行って満席で入れないことがよくあること。
自宅の裏のコスモス通りの「ラーメン山手」近くにある「V」は外から見ると寂れた名曲喫茶のような古ぼけた建物。ところが中に入ると赤いろうそくが燃え、暗めの照明でヨーロッパの田舎にある古城の一室にタイムスリップしたような雰囲気である。魂カレーなどの食べ物も充実。そして何といってもかかっている音楽が最高。70年代ロックを中心にノスタルジックなそれでいて聞いたことのない音楽がずっとかかっている。ここでアルバムを見せてもらいCDショップに買いに行ったことが何度もあった。
最近インターネットで見つけた「R」は山手通り沿いにオレンジのイニシャルだけが見えひっそりとある店。外からはバーには見えないし、最初に入るのにはかなりの勇気が必要。数ヶ月前に思い切って一人で行ってみてその後お気に入りの店になった。有機ワインの独自の品揃えとドイツ製のグリルで焼く料理を30種類の塩を合わせて食べさせるというマスターのこだわりが気に入っている。マフィンにブルーチーズをはさんだり、グリンピースにフランスの塩を合わせたり、驚くような料理が出てくる。
どの店も自分の希望を100%満たす店ではない。料理が美味しいと音楽が貧弱。お酒が美味しいと料理がイマイチ。音楽が良いとお酒がきちんとしていない。でもそれぞれの不満を超えた尖がった魅力があるから相変わらず通ってしまう。こんな店は常連からすれば誰にも教えたくない店なのである。だったら書くな、という声が聞こえてきそうであるが、誰かを連れて行きたくなる店、ではある。
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© SHINOBY