■ ドナルド・フェイゲン ナイトフライ
7月に締め切られたレコード会社の夏のキャンペーンに応募したらCDが一枚送られてきた。3枚買うと1枚好きなCDがもらえるというものである。ディープ・パープルとEW&FとYesを買ってドナルド・フェイゲンのナイトフライを手に入れた。
ドナルド・フェイゲンはスティーリーダンというユニットのメンバーとしてもエイジャなど名盤を出しているが、都会の夜のようなクールな雰囲気が出ているナイトフライが個人的には一番の好みである。
もう20年前になるが、大学に入りたての頃、音楽に詳しいIというクラスメイトがいた。兄から情報を仕入れていた彼と原宿にあった24時間営業のフールズパラダイスというバーで酒を飲みながら、今どんな音楽聴いているの、と質問したら、彼は少し誇らしげにこう答えたのを今でも鮮明に覚えている。
「やっぱり、ドナルド・フェイゲンかMJQでしょう。」
MJQ(モダンジャズカルテット)が何のことかわからなかった私は取りあえずレコードレンタル(!)に行ってドナルド・フェイゲンを探し、ナイトフライのLPを借りた。ドナルド・フェイゲンは当時アルバムは1枚しか出していなかった。(今でも通算2枚しか出していないが。)
そんなきっかけで聴いた音を、またCDで聴いている。ジャケットの苦みばしった男のモノクロ写真、隅々まで完璧を追求したこだわりの音造り、ポップ性と音楽性が高いレベルで融合した時代を超えた作品である。
ドナルド・フェイゲンの音造りはマニアックで、日本のミュージシャンで言えば山下達郎に似ている。自分でバックコーラスまでやってしまう器用さ。納得できるミュージシャンを集め、彼らに職人のような仕事をさせ、最後は自分が思った通りにまとめる。ナルシズムを周囲に納得させる圧倒的な音楽水準の高さ。そして完全なメジャーになれないところも。
ところで、クラスメイトだった彼とは卒業以来一度も会っていないがどうしているのだろうか。
<最近の一言> ワインバーのソムリエの方から、酒を極めるとスコットランドのモルトウィスキーに行き着く、という話を聞きました。早速、バーでアードベッグ(10年、旧瓶)をストレートで飲んでみたりしています。ミーハ−ですね。