SHINOBY'S WORLD SHINCE: SEPTEMBER 30, 1996




エッセイ

2003/08/20 (水)

ウケる技術

ウケる技術(水野 敬也、小林 昌平、山本 周嗣 (著))を読んでいる。

ウケる技術、とは笑いを使って積極的に相手に食い込む技術、のこと。世の中にいる面白い人、会話で人を惹きつける人の会話を整理するとウケる技術を有限のパターンに分類できた、というのがこの本の斬新な発見だと思う。

そのウケる技術を38に分類して15のケースで説明しているのであるが、タイトルからは想像できない本質を突いたまともな作りの本である。会話すなわちコミュニケーションはサービスである、というのがコンセプトであるがこれはすべての人間関係の基本である。

15のケースには
・初対面の人との気まずい沈黙をどう切り抜けるか
・居心地の悪い初めての店で常連になる方法
・上司のウザい誘いをかわす方法
・お偉いさんの懐に飛び込む
・居酒屋の店員が騒ぎすぎの若者集団を静める
といったリアルなシチュエーションが想定されていて面白くて役に立つ。

しかし初めての出版物だからなのだろうか、ちょっと力みすぎの出来上がりである。例えばウケる技術は38に細分化する必要はない。緻密過ぎるパターン分類と本の題名、扱っている題材の軽さ、がミスマッチである。中谷彰宏ならきっと7つの法則に強引にまとめてしまうだろうしその方がきっと売れる(そしてシリーズ化するだろう)。

そんな若干詰めの甘いこの本の一番のウリは写真とそれにつけられたセリフの面白さである。この数十枚の写真とセリフを立ち読みするだけでも価値はある。

肩の力がもう少し抜けた続編が期待できる面白い本である。


ホームにもどる メールを送る © SHINOBY