■ 真っ当な投資
株式市場の上昇と共に個人投資家がマーケットに帰ってきた。友人からも株を始めたいから教えて欲しい、と言った相談が来るようになった。
証券会社の人間は何か特別な投資情報を知っているように思っている人がいるが、それは大きな誤解である。そもそも「絶対に」儲かる方法は株式投資ではない。もしあったとしてもそれを教える人はいない(自分でこっそり投資するからである)。
しかし、だからといって投資の勉強をする必要がない、ということではない。投資の勉強は必須である。絶対に儲かる方法を知るため、ではなく損をしない方法を学ぶためである。
投資のリターンはリスクを取らないと得られない。しかし無駄なリスクを取ってもリターンにつながらず意味がない。自分に合ったリスクをどこまで取るか、を学ぶことが投資を始める際に最低限必要なことである。そして取引コスト、保有コストを下げる、最新の商品知識を持つ、ことが重要である。
世間では相変わらず「●●株でいくら儲けた」「株で1億円の資産を作る」といったリスクを考えないリターンだけに目を向けた「株式評論家」の人気が高いようである。
3年前からここ
でオープンカレッジの授業を担当している。仕事が終わってから真面目に投資を学ぶ人のために一生懸命、騙されない方法を教えている。10月1日から8回目の秋学期の講義が始まる。少人数でアットホームな雰囲気である。
先月からはここで「資産設計塾」も始めた。これは10名の人と毎月1回、投資の勉強を一緒にしようというもの。証券口座の開け方から一人で投資判断ができるまで、1年間で学んでいくものである。
どちらも「絶対に」儲かる方法は教えないが、これから投資をしたい人に真っ当な投資を学んでもらうのが目的である。
真っ当な投資は地味で平凡な面白みの無いものである。しかしそんなつまらない方法を長期に続けることこそが資産運用の王道だ。正しい方法で長期間続ければ数十年後大きな差になるのが長期運用の面白みでもあり怖さでもある。