SHINOBY'S WORLD SHINCE: SEPTEMBER 30, 1996




エッセイ

2003/10/24 (金)

投資の心理

経済学とは合理的な行動をする主体(経済的合理人)が前提になった分析を行う学問である、と大学生の時に学んだが、実際はそうではない。人間の行動は時として不合理である。

ノーベル経済学賞を受賞したダニエルカーネマンのプロスペクト理論はそんな非合理性を経済学に持ち込んだ功績が評価された。

良く出てくる例として2つの選択の問題がある。

例えば次のAとBでどちらを選ぶだろうか。
A 必ず80万円もらえる
B 100万円もらえるが15%の確率で0円になってしまう。

今度はCとDでどちらを選ぶか考えてみて欲しい。
C 必ず80万円支払う
D 100万円支払うが15%の確率で支払いが0円になる。

合理的に期待値で考えるとAとBではBが大きく、CとDではCの方が支払いが小さい。つまり合理的な人はBとCをそれぞれ選択するはずである。

しかし現実にはAとDを選択する人が多い。人間は利益は確実にすることを好み、損失が確定することを嫌うからである。利益の関係する場合はリスク回避的でも、損失の関係する場合はリスク愛好的になることを行動ファイナンスの分野では「反転効果」と呼んでいる。

投資をしている人が利食いが早く損切りが遅れる理由の一つにこの心理が関わっている。

誰もが多かれ少なかれ持っているこのような傾向をどうやってマネージするか、が投資を有利に進める上でとても大切なことになっている。

では、具体的にどうすれば良いのか。これは別の機会に書いてみたい。


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