■ 専門化と大衆化
三軒茶屋に引越ししてからめっきりヨドバシカメラに行かなくなった。渋谷に店が無いからである。代わりに使っているのが、ビックカメラである。
最近気がついたが、ビックカメラはカメラや家電だけでなく、玩具、花、お酒、コンタクトレンズ、何でも売っている。しかも安い。
大量仕入れによって価格競争力を維持し、売れ筋の商品に絞り込んで2割の品揃えで8割の客を満足させる戦略をカメラで確立した。それを違う商品に応用して間口をどんどん広げている。
一方ビックカメラとは逆に専門性を極めて生き残る店もある。特色ある品揃えでしっかり客をつかんでいる。
例えば三軒茶屋にある寅寅というお店は羊肉の料理を専門にしている。羊肉が好きな人が東京中からわざわざ集まってくる。
もし、この店が牛肉も扱っていたらどうだろうか。それをやった瞬間、店の特徴がなくなりただの焼肉屋さんになって、牛角に負けてしまう。羊肉の専門店は決して牛肉や豚肉を取り扱ってはいけないのである。
ビックカメラや牛角のような規模を追求して営業エリアを拡大していく方法で勝者になれるのは、業界でせいぜい2社か3社であろう。それ以外はいずれ吸収合併されるか市場から退出させられるかになってしまう。
専門店はどうか。特色のあるマーケティングを行うことによって規模は追求できないが確実な常連客と高い利益率を確保できる。
専門化か大衆化、企業が生き残る道は2つに1つしかない。中途半端は許されないのである。社内の意見を足して2で割るとどうして会社はうまくいかないか、の理由はここにある。