■ 上海の礼儀
レストランで上海の人たちと食事をしているとだんだんと日本との違いに気がつくようになる。
1つは料理の注文の仕方である。日本人は料理を注文するときは残さないように必要な量だけを頼む。足りなかったら後から追加すれば良い、という発想である。料理を頼みすぎて残ってしまうと勿体無いという気持ちからか何だか恥ずかしい気分になる。
上海では逆のようだ。とにかく食べたいものを何でも注文する。頼んだ時点で絶対食べきれない、と思っても気にする気配はない。食べきれなければ残せば良い、という。そして実際食べてみるといつも食べきれない。
どうも上海の人は料理が残っている状態でないと気がすまないらしい。きれいに食べてしまった状態は日本人には美徳であっても彼らにはケチな注文に見えてしまうのだろう。
ただ最近は残った料理は容器に入れてテイクアウトするのが一般的になっているようだ。
もう一つは会計である。親戚や友人同士で食事をしていても会計になると誰かが必ず全部を払おうとする。そして別の人が、いやこっちが払う、と押し問答がはじまる。日本のおばさんが喫茶店のレジで誰が払うかで騒ぐのと同じ状態である。
ただし日本のおばさんは最終的に割り勘になることを前提に建前で会話しているのに対し、上海の人たちは本当に自分が払うつもりでやっている。そこに日本人が割って入るのは日本のおばさんみたいで何だか恥ずかしくもあり、また気迫の違いもあってほとんど不可能である。
(写真は中華料理店の生け簀。中国人は死んだ魚は食べないというが本当だろうか)