SHINOBY'S WORLD SHINCE: SEPTEMBER 30, 1996




エッセイ

2004/01/28 (水)

日本人租界

知り合いの上海人の家に呼ばれて出掛けていった。ずっとフランス租界地区で行動していたが、初めて日本人租界があった地域に入ってみた。雰囲気が一気に変化する。

戦前から建っているからもう恐らく築60年以上の住宅は外見はかなりいかれているが中に入ると意外にモダンな内装で驚く。大正モダニズムというか日本の洋風建築のような味がそのまま残っている。

街並みを見ていると何だか変な気分になってくる。昔の映画を見ているような感覚、あるいはタイムスリップして戦前の日本に来たような感覚である(実際に見たことはないが)。そしてお邪魔した家はおばあちゃんからひ孫まで大家族が仲良く暮らす暖かい家だった。

街並み、そして家庭的な温かい雰囲気を見て、どこかで似た感覚を味わったことに気づいた。思い返すとサンパウロの日本人街を見たときであることを思い出した。

共通するのは、古き良き日本である。家族がまとまって楽しく団欒する風景、年配者を尊敬する社会、日本が忘れつつある美徳や幸福が感じられた。

大げさではあるが、人間の幸福とは何によって実現されるのか、自問してしまった。


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