SHINOBY'S WORLD SHINCE: SEPTEMBER 30, 1996




エッセイ

2004/02/04 (水)

能力とやる気

フィデリティ投信によれば1993年末から昨年末までの10年間で東証1部の1291銘柄は平均で19.1%下落した。銘柄数で言うと全体の中で1009銘柄は10年前より下がっている。しかしそんな10年間で上がっている銘柄はわずか282銘柄とはいえ存在している

値上がり上位10銘柄は次の10銘柄である(数字は上昇倍率)。
1.ヤマダ電機 15.0倍
2.有沢製作所  8.3倍
3.日本電産   6.9倍
4.NOK    6.9倍
5.千代田インテグレ 6.5倍
6.富士ソフトABC 6.1倍
7.ディスコ  5.7倍
8.HOYA  5.5倍
9.JSR  5.5倍
10.日本電産コパル 5.3倍

10銘柄を見て最初に思ったのは同じ名前が2つある、ということだ。日本電産である。日本電産を創業し買収によってグループ拡大してきた永守社長が今日の日経新聞13面で面白いことを書いていた。

●23社を買収したが人員を削減したことは一度もない。
士気が落ちるからだという。法的整理になった会社は社員の心が傷んでいる事が多く士気を高められないから買収しない。

●能力差は学歴があってもせいぜい5倍。でもやる気は人によって100倍違う。ならばやる気のある人を評価する方が合理的。

●三協精機を買収して300人の人員削減をやめて150人の追加募集を行った。

●ビジネスユニットを作り経営を任せ、評価の尺度をはっきりさせて社員が競い合う。この方法は仕事はきついが不満は出ない。

●買収企業の社長など経営陣は代えず、人減らしもしない。その代わり仕事のやり方は徹底的に変えるよう求めた。そして言いっぱなしではなく、点数をつけて月二回ずつ一つ一つ目標に到達しているかを点検。

●再建のメドは一年でつけないとだめ。つらくてもその間に結果が見えてくれば社員の気持ちも変わる。実際に成果が出始めると雰囲気はがらっと変わる。

企業価値の創造にはやる気を出して働いてもらうことが重要で、その為には責任を与えることと評価の尺度をはっきりさせることが肝要だと言っている訳である。

日本マクドナルドの藤田田氏、ミサワホームの三澤千代治氏。自分が尊敬する経営者もその引き際は寂しいものだった。環境の変化の中で長期間経営者として成功しつづけることは難しい。日本電産グループの快進撃がどこまで続くか興味を持って見守りたい。


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