■ 持たないリスク
証券会社勤務という職業柄、友人や仕事上でお付き合いのある人に会うと、「株式投資やってますか?」とつい聞いてしまう。すると2つのパターンに分かれる。やろうと思っているけどタイミングを見て、という消極派と株なんて儲からないからやらない、という否定派だ。どちらも相変わらずの預貯金とマイホームでの資産形成が中心の人たちだ。
もちろん株式のような変動性の高い投資はリスクを伴うものであるから「絶対に」上がるなどとは「絶対に」言わないし、やりたくない人に無理にすすめたりはもちろんしない。
2つのパターンのうち、否定派の人は考えが変わらなければやらないわけだから、そっとしておくとして、問題は消極派の人だ。
そんな消極派の人にはまず少額で良いから投資をはじめることをすすめたい。投資信託なら1万円から、外貨投資も1万円ではじめられる。
私の周りにいる株式投資をしている人たちは昨年の株価上昇でかなり利益を得た。数百万円単位になっている人もいる。そんな人たちはその値上がり益を株に投資したり、中国株や不動産を買ったり、と更にリスク資産に振り向けている。
もちろんこれからの相場が下がれば彼らの資産もバブルの頃と同じ運命になるのだろう。しかし、もし今後も堅調な相場が続くとしたら彼らと消極派の人たちの資産格差は更に大きくなってしまう。
これからの日本人のリスクは株価が上昇、あるいは円安になった時の「持たないリスク」だと思い始めた。お金がある程度貯まったら・・、生活が落ち着いたら・・、消極派になるのには理由があるが、残念ながら相場は個人の生活事情とは関係なく動くものである。
<参考>3月5日の日経平均終値 11537.29