SHINOBY'S WORLD SHINCE: SEPTEMBER 30, 1996




雑記

本の紹介

自分が今まで読んで面白かった本、これから読みたいと思っている本の紹介です。評価は個人的主観です。私にとっては読書記録の役割も果たしてるページです。

もくじ

これから読んでみたい本

雑誌・広告などで見つけた面白そうな本を、これから読んでみたい本に挙げました。これから読むことにしている、いわば私の「積読」です。

すぐれた意志決定/印南一路/中央公論社/1997年
意思決定のメカニズムを探る実践的かつアカデミックな本。合議による意思決定がなぜ上手くいかないかに特に興味を持っている。(1997.6.12.)

生命の意味論/多田富雄/新潮社/1997年
個体の生命現象を文明や経済活動、官僚制などに広げた考察を行う本らしい。前作の「免疫の意味論」も見てみる価値はありそうだ。(1997.3.9.)

江戸ノート/山本昌代/新潮社/1997年
元禄時代以降の江戸の歴史を見れば、これからの日本の行方のヒントが隠されているかもしれない。(1997.3.9.)

複雑系の経済学/ダイヤモンド社/1997年
(1997.3.9.)

なぜ儲からないのか/木子吉永/あさ出版/1997年
(1997.3.9.)

書と文字は面白い/石川九楊/新潮文庫/1997年
(1997.3.9.)

国の借金/石弘光/講談社文庫/1997年
(1997.3.9.)

未来史閲覧/産経新聞/1997年
(1997.3.9.)

AI投資法/菅 泰彦/パテント社/定価1200円
ドルフのホームページで発見。株式投資のシステム運用の方法論の本だと思われる。ラリー・ウィリアムスの「相場で儲ける法」と比較してみたい。(1997.1.5.)

暗号理論の基礎/Douglas R.Stinson著、櫻井幸一監訳/共立出版/1996年
最近興味を持ち始めた暗号理論についてニュースグループで推薦されているのを見つけた。本屋で手にとって実物を見てみたい。(1997.1.5.)

そば打ちの哲学/石川文康/筑摩書房/1996年
大学教授が書いた、そばのうんちく本。どんな理屈をこねているか読んでみたい。(1996.11.24.)

台頭する非営利セクター/レスター・M・サラモン・HKアンハイ ヤー/ダイヤモンド社/1996年
21世紀は非営利法人の比率が今よりずっと高まるであろう。企業とは何か、仕事とは何かを考えるきっかけにならないかと読んでみたくなった。(1996.11.24.)

デジタルエコノミー/ドン・タプスコット/野村総合研究所/1996年
ネットワーク経済がビジネスにどのような影響を与えるかを検証した本らしい。ちょっと厚いのと、書いてあることがありきたりであるかも知れないリスクはあるが、取り敢えずざっと読んでみることにする。(1996.10.28.)

複雑系/M・M・ワールドロップ/新潮社/1996年
前から気になっていたが、厚いし高いので機会が無かった。11月2日号の週刊ダイヤモンドが特集するというのでそれを先に見てから読んでみるか決めてみたい。内容はカオス・フラクタル系の話しではないかと想像している。(1996.10.27.)

日本経済「超予測法」/伏見吉博/栄光出版社/1996年
「投資マニュアルでありながら、歴史書を読み解く面白さ」がキャッチフレーズ。そう言っておきながら、「予測困難な金融市場では過去の経験が財産にならない激動の時代に入った」と過去を否定する。いったいどっちなのか。はっきりさせるためにどんなことが書いてあるのか是非読んでみたい。(1996.10.14.)

THE DEATH OF INFLATION/ROGER BOOTLE/1996年
香港上海銀行のエコノミストが書いたインフレがグローバリゼイションによる競争によってもう起こらないということ説明した本。ポストインフレ時代の行動方法もアドバイスしている。(1996.10.10.)

21世紀の企業デザイン/ガルブレイス他/産能大学出版部/1996年
ガルブレイスで訳者が寺本義也とくればいい加減な本ではないことは保証できる。マルチメディア時代に対応する組織づくりの具体例を明示した本。(1996.10.1.)

利益とコストの人間学/相川充/講談社y/1996年
人間を動かす真の動機について新理論を展開。(1996.10.1.)

コンプレックス・パワー/久住昌之/はまの出版社/1996年
サブタイトル「あなたのカツラはバレている!」。このタイトルではまの出版とくれば、期待は裏切らないはず。ハゲ・デブから始まってさまざまな人間のコンプレックスに対する対処法が書いてある。(1996.9.29.)

大恐慌に学べ/山田伸二/東京出版社/1996年
大不況下のアメリカと現在の日本を比較分析した本。浅井隆の本とタイトルは似ているが、この手の本としては内容がまともそう。(1996.9.29.)

メガトレンド・アジア/ジョン・ネスビッツ/早川書房/1996年
メガトレンドのアジア版らしい。(1996.9.22.)

ネットワークリーダーシップ
洋一師匠がcyber diaryで紹介していた本。

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今まで読んで面白かった本

今まで読んだ本のうち、面白かった本を挙げてみました。昔読んだ本の感想も読み返してみて書いていこうと思っています。

最近読み終えた本

(point1〜10で勝手にランク付けしました)

良い経済学悪い経済学/ポール・クルーグマン/日本経済新聞/1997年/point9
久しぶりに切れ味の鋭いナイフのような本に出会った。著者が過去雑誌に発表した論文を集めた本であるが、世間の一般常識、知識人と言われる人達の主張のいい加減さがばっさりと切り捨てられている。物事を単純化しすぎることによる誤った結論という危険を認識できただけでも得した気分。「経済学を学ぶ目的は経済学者に騙されないためである」という名言を紹介する伊藤元重教授の解説も秀逸。(1998.6.13.)

ひ弱な男とフワフワした女の国日本/マークス寿子/草思社/1997年/point3
ベストセラーとして結構売れているらしいが、どうもピント外れの視点が多い本だとおもう。前に出た「大人の国イギリスと子供の国日本」「ゆとりの国イギリスと成金の国日本」にくらべると日本の悪い部分にだけ目を付けていちゃもんをつけている点で無理がある。確かに日本の問題は数多いが、すべてだからイギリスでは、、、と比較されても困るのである。途中で下らなくなって走り読みした。気分も悪いし立ち読みで十分な本。(1997.12.13.)

大本営参謀の情報戦記/堀栄三/毎日新聞社/1989年/point9
所謂戦争ものとは違う。戦前戦後の軍事情報戦に身を置いた著者が情報収集のあり方を説いた本。行間に恐ろしいほどの真理が詰まっていて何度も読み返すほどに発見がある。(1997.12.12.)

「やりがい」の変革/千本倖生/青春出版社/1997年/point9
NTTを飛び出しDDIの設立、そして教壇でベンチャー企業論を教えるという著者の人生観、生き甲斐に対する見解は自分の考え方とオーバラップする部分が多い。稲盛哲学について本を読んでみたくなる。手元において何度も読み返したい本。(1997.6.12.)

この3年が日本株の勝負どき/澤上篤人/明日香出版社/1996年/point7
澤上氏の日本株式上昇予想の理論的根拠を聞いてみたい。(1996.9.23.)

まずはカバーの裏表紙を見てみるとよい。それだけでもこの本を手に取る価値はある。良く考えればなるほどと思うことを素人にも分かりやすく書いている。中長期投資を行う欧州系の機関投資家の発想が良く出ている。つまり短期的に売られすぎた有価証券を丁寧に拾い長期保有で値上がりをじっと待つ、景気循環に注目し金利低下局面では債券保有、金利上昇局面では株式投資を行う。コントラリアンの発想に大いに共感できた。是非相場を仕事にしている者向けの続編を書いて欲しい。(1997.6.10.)

超インフレがやってくる/澤上篤人/明日香出版社/1997年/point7
この3年が日本株の勝負どきの続編と考えてよい。この本もカバーの裏表紙に一見の価値あり。インフレに関しては中期的な見方としても世界的に「インフレは死んだ」という考え方が主流である。しかし私自身が最近感じているインフレ顕在化への不安という考え方と著者の見方は非常に近い。そして人が言わないことを言うだけの天邪鬼ではない誠実な主張が感じられて好感が持てる。単に危機感を煽っているだけの浅井某氏とは違う。日本の消費税収入がデフレ基調にもかかわらず上昇しているとの指摘は最近の日本の景気について感じている個人的な感覚とも一致する。(1997.6.10.)

13カ国いうたらあかんディクショナリイ/開高健・企画/講談社/1997年/point6.5
各国のタブーの言葉が紹介されている。中でもおもしろいのはアメリカのPC表現。どこまでほんとなのか信じ難い話が紹介されている。各国の文化も垣間見えて興味深い。(1997.3.6.)

PC表現は大いに笑ったが、それ以外はHな言葉ばかりでちょっと食傷気味。まあどこの国でも発想には大きな違いは無いということがわかったのはせめてもの収穫か。(1997.3.9.)

不機嫌な時代/ピーター・タスカ/講談社/1997年/point5
「20世紀の崩壊 日本の再生」以来信奉している。中身は全然見ていないが、かなり期待している。早く手にとって見てみたい。(1997.1.24.)

今回はタスカ節の切れ味が鈍ったようだ。読み終ったときの爽快感がなく、個人的には不機嫌な時代というより不機嫌な時間を過ごした。(1997.3.9.)

資本主義の未来/レスター・サロー/TBSブリタニカ社/1996年/point7
サロー節が冴え渡る。分かり易い比喩と、切れ味鋭い統計指標の活用は彼ならではの魅力。全体を貫く主張についてはこれからゆっくり読んでみることにしたい。(1997.1.5.)

全体に周到な資料収集と、大胆な切り口で未来社会を予測している。ただ日本に対しての見方はうーんと思わずうなる内容だった。(1997.3.9.)

新解さんの謎/赤瀬川原平/文芸春秋/1996年/point6
「新解さん」とは三省堂の新明解国語辞典のこと。まだ読んでいる途中だがとにかく面白い。挿入されている写真も「ECONOMIST」的なユーモアが感じられる。赤瀬川原平の作品では「超芸術トマソン」以来のヒット。(1996.12.12.)

新解さんは改訂されて内容がどんどん変わってしまった。改訂版を元にしたの「新・新解さんの謎」を是非出して欲しい。(1997.3.9.)

相場で儲ける法/ラリー・ウィリアムス/日経新聞/1996年/point8
世界の先物チャンピオンが手法を初めて公開した本とある。林さんの翻訳なのでそんなにいい加減な本ではないだろう。(1996.12.12.)

マーケット関係の本では「マーケットの魔術師」以来、久々にいい本に出会った。著者が今まで行ってきたトレードの原則、すなわち過去の統計に基づいて確率的に勝てるトレードを大数の法則に基づき行っている点、マネーマネジメントを重視しリスクをなるべく小さくしてリターンを得る方法を追求している点に大いに共感した。彼は単なる勘で相場を張るトレーダーではない。歴史的な検証によって自分の欲望と恐怖をコントロールし、パフォーマンスをあげてきた努力家であることが良く分かる。実績に裏打ちされた理論は説得力がある。(1996.12.17.)

デジタル・ジャパネスク/武邑光裕/NTT出版/1996年/point6.5
日本のデジタルアート界の第一人者が書いた本。デジタル社会に対する新鮮な切り口が発見できそう。(1996.11.25.)

予想通り、ユニークなデジタル社会における日本の進む道が提示されていた。これからの時代は「フォーム」→「コンテンツ」→「コンテクスト」の進化がさらに起こっていくとする。コンテンツを持っているだけではもう不十分だ。コンテクストを構成できる人がこれからの時代をリードしていくという見方は、フォームにこだわっている人はもちろん、コンテンツだけでも不十分な時代が来ることを教えてくれる。コンテクストを状況に応じて提供できる人をデジタル・ソムリエと名付けていた。またミント・辛いもの・ピアスなどの流行もデジタル社会との関連で説明できるとしているのも納得できる仮説だ。(1996.12.1.)

ギャンの相場理論/林康史編著/日本経済新聞社/1996年/point6
伝説のトレーダー・テクニカルアナリスト、ギャンの相場理論を体系化しようとした本。今まで出たギャンシリーズの濃縮版と考えればよい。どこまでまとめられているかじっくり読んでみたい。(1996.10.20.)

ギャンの相場理論が簡潔にまとめられており、初心者には役に立つ本。更に突っ込んで読みたい人は巻末の参考文献が役に立つ。(1996.11.24.)

オタク学入門/岡田斗司夫/太田出版/1996年/point7
東大「オタク文化論ゼミ」使用テキストというのが売り。内容はオタクの歴史、ハリウッドと日本のパクリ合戦、特撮、その他色々。オタクといわれる好きなことを極める人たちがこれからの時代を創るということが言いたいのではないだろうか。内容は極めてまとも。(1996.10.28.)

面白い本だった。パソコン・カラオケ・テレビゲーム。今の日本の時代を作っているものはすべてオタクだと著者は言う。そして歌舞伎・能といった日本のメインカルチャーや大量消費社会を前提としたサブカルチャーよりもむしろアニメ・CG・マンガといったオタク文化が日本が世界から評価されるフィールドではないかとしている。著者はサブカルチャーとオタク文化は違うものとしている。オタク文化は子供文化と江戸の職人文化からの派生と考えている。また今の日本でお洒落といわれるシブヤ系ファッションなどはサブカルチャーのモノマネのモノマネサブカルチャー(つまり外側だけのサルマネ)と断じる。技術の進歩が従来のヒエラルキーや価値観をものすごいスピードで破壊していくイメージが目に浮かぶようだ。(1996.11.2.)

知的退社学の薦め/野村正樹/主婦の友社/1996年/point5
「知的」という言葉が嫌みではあるが、内容には興味がある。そういえば「辞めてよかった!」という本も最近流行っている。(1996.9.)

サントリーを辞めた著者が退社をポジティブに捉える見方を提唱する。明るい退社は楽しい会社生活から、そして楽しい会社生活はポジティブシンキングからというのが要旨。もちろん事前の周到なライフデザインも必要と説いている。いい本だがインパクトがない。(1996.10.28.)

「知」のネットワーク/大前研一/イーストプレス/1996年/point6
大前研一のテレビ番組の対談をもとに加筆して完成した本。各界の色々な人が面白い考え方を披露している。一番興味を持ったのは福井県今立町の31世紀を見据えた町つくりという考え方。未来を想像しあるべき姿を構築してからそれを実現するために現在どうするべきかを考える。それも5年10年のスパンでなく1,000年単位で発想する視点に斬新なものを感じた。ピーター・タスカ、玉村豊男、三澤千代治といった自分が好きな人たちも出てきて満足した。1時間あれば全部読める。(1996.10.20.)

勝てば官軍/藤田田(デンと発音して下さい)/ワニブックス/1996年/point7
日本マクドナルド社長の著者がデフレ時代の企業経営とこれからの世の中について辛辣に語った本。つい買ってしまった。(1996.10.10.)

藤田流経営の極意が面白い。途中で日本国家再建論に話は広がっているが、藤田氏は企業人としての話の方が圧倒的に面白い。
銀座のユダヤ人(最近この言い方をしなくなった)と自分を呼ぶだけあり、「宇宙はすべて78対22に分割されている」という大原則でビジネスはできると言う。空気の窒素と酸素の比率、正方形に円を内接させた時の円と残りの部分の面積比、すべてそうだという。ここまではうなずけたが、世の中金持ちが持っている金を78とすれば一般大衆のそれは22だと言われると、苦笑する。後半は「エコノミー・オブ・スピード」について語る。第5章は読んでいて納得できる。(1996.10.19.)

未来への発想法/政木和三/東洋経済新報社/1996年/point3
林原生物化学研究所参与の著者が、科学では解明できない自然現象について超常現象かの分析を試みた本。ゴルフの打法開発でも有名な人らしい。(1996.10.10.)

自分に起こった超常現象を紹介し、科学では説明できないことが実際に起こっていると報告している。しかし実際に見たこと無い人に、みかんの中から真珠が出てきたとか、弾いたことの無いピアノがうまく弾けたとか、観音様が目の前に現われたとか言われてももう少しデータなり写真なり無いと納得できない。まあ筆者はバイオライトやエレキギターを発明した学者であるから、それなりの見方で書いているのだとは思うが。科学的に説明する仮説でもいいから提示して欲しかった。(1996.10.20.)

投資・運用戦略

ジム・ロジャース世界を行く/ジム・ロジャース/日本経済新聞社/1995年
旅行記としてもグローバル投資戦略の勉強としても価値のある本。ジム・ロジャースはジョージソロスとクオンタムファンドを運用していた、業界の超有名人。

成り金と資産家/松藤民輔+エートス投資顧問/総合法令/1995年
エートス投資顧問のメンバーが相場の行方と投資の方法について書いた本。著者の一人、高橋佳哉氏は大学の後輩で哲学者の雰囲気。インフレからデフレへの時代の変化を示唆している。

続・成り金と資産家/エートス投資顧問/総合法令/1995年
テクニカル分析を使ったエートス投資顧問の運用方法が紹介されている。個人で日経平均オプションをトレードする方法の解説が載っている。

マーケットの魔術師/ジャック・D・シュワッガー/日本経済新聞社/1992年
伝説のマーケットトレーダーといわれる人たちに丁寧なインタビューを行い、投資戦略の研究をした本。Q&A形式で書かれているが、質問内容が的確で、一読の価値あり。中でもエド・スィコータが私のお気に入り。

新しい産業社会の構想/田中直毅/日本経済新聞社
金融業の残されたフロンティアとして、アジアへの資金供給、投信、年金市場、ネットワークビジネスを挙げている。高齢化社会とデジタル社会そしてグローバル経済の到来を想定した提言を行っている。

水商売経済学序説/葛和満博/総合法令/1995年
筆者は恐らく店舗銀行という投資スキームを紹介するのが本書の狙いだったのだろうけど、読んでて面白いのは2章まで。「酒場では人は人生の主役になれることが水商売の利益の源泉」との見方に共感した。水商売の経営学からの視点で水商売の分析を行っているのがユニーク。著者はすすきのに温泉を掘り当てたりして話題になった(株)ジャスマックの社長。

マーケットはなぜ間違えるのか/田中泰輔/東洋経済新報社/1995年
巻末の参考文献リストは役に立つ。理論的に相場の動きをディーラーの立場、心理状態から説明しようとしている。

20世紀の崩壊 日本の再生/ピーター・タスカ/講談社/1993年
「賢人はつねに最善を望みながら、最悪を覚悟する」「未来が過去の延長線上にあった試しは一度も無いことを歴史は物語っている」

マネジメント

男のバランスシート/野口敬/ダイヤモンド社/1996年
「男の」というタイトルには違和感を覚えたが、自分の価値をバランスシートにしてみるという作業は意外に面白い。仕事のトラブル・家庭内不和が負債になり、資格が必ずしも資産ではないと言う著者はかなり現実的に人生を見ている。

経営破壊/トム・ピータース
続編は「経営創造」


未来社会

未来への決断/P.F.ドラッカー/ダイヤモンド社/1995年
「第一部マネジメント」は日本の大企業の経営者に是非読んでもらいたいと思う。

知識社会の衝撃/ダニエル・ベル/TBSブリタニカ/1995年
第一部の情報と技術だけでも読む価値あり。工業化社会では在庫の管理、情報化社会では時間の管理が大切になると説いている。

ビジョナリーカンパニー/不明/不明/1995年
スコット・フィッツジェラルドは言う「一流の知性といえるかどうかは2つの相反する考え方を同時に受け入れながら、それぞれの機能を発揮させる能力があるかどうかで判断される」。これが「andの才能」である。
ビジョナリーカンパニーにとって理念の内容より、理念が本物でありそれを貫き通す力が大切だとしている。まやかしの企業理念ではビジョナリーカンパニーには決してなれない。

パラダイムの魔力/ジョエル・バーカー/日経BP出版センター/1995年
未来学者の著者が「パラダイム」について解説した本。書いてあることは当たり前のようなことばかりであるが、具体例に引き込まれ読み込んでしまった。興味があればあとがきで紹介された本を読むといい。

その他書名のみ取り敢えず…

  • 資本主義を語る

  • 脱工業化社会

  • ジョブ・シフト

  • 日本は甦るか

  • 大逆転潮流

  • 私の資本主義論

  • 人口波動で未来を読む

  • 世界メガトレンド

  • 情報化社会の本当の読み方


パソコン

デジタル革命の衝撃/浜野保樹/NTT出版/1300円
面白いのは最初のデジタル革命に関わった人たちの紹介。ネグロポンテもビルゲイツもインターネットの重要性に気づくのが遅かったと指摘している。「ビーイングデジタル」はその懺悔の書と解釈したとも書いている。面白い見方だけど、そうかなと疑問も持った。もうひとつはビルゲイツが個人的に作った会社コービスというデジタルコンテンツカンパニーの存在。世界中のあらゆる種類の静止画像の版権を買い捲ってデータベースを構築している。デジタル革命において重要なのは技術革新かもしれないが、最後に大切なのはやはりコンテンツであり、それがもっとも儲かるビジネスなのだろう。雑誌に連載したものをまとめた本らしく、前半のテンポのよい文章が小気味良かったが、後半部はちょっと冗長。

ビーイングデジタル/ニコラス・ネグロポンテ//
「アトムからビットへ」をキーワードにデジタル社会についてMITメディアラボのネグロポンテが持論を展開。巧みな比喩と皮肉の効いた文章にひきつけられる。訳者のレベルも高い。しかしこの本が出てまだ日は浅いが、すでに時代遅れと思われる記述がある。デジタル技術の進化の速さを感じる。

ホームページの制作/河西朝雄・河西雄一/技術評論社/1,680円
ホームページ制作の初心者に分かり易く、作り方を説明している。例題がたくさん載っているのでこれを参考にできるのがよい。ただし巻末についているシェアウエアのアドレス一覧はうまくダウンロードできないページが多く、残念。

インターネットホームページの作り方/佐藤隆志/ごま書房/800円
この本の良いところはコンパクトで持ち歩き易いこと。パソコン関係の本は一般に大きくて重い。雑誌にしても日経ネットナビなんか写真が多いからか、電車で読むと手が疲れる。新書サイズの本書は気軽に持ち運べて気が楽だ。次に良いのがホームページの紹介が充実していること。特に東北大学の秋保窓というページのアクセス方法が載っておりこれだけでも800円の価値があると思った(PaintShopProもダウンロードさせてもらいました)。書いてあることは基本がうまくまとまっており、初心者には分かり易いと思う。ホームページ作成に必要なHTMLを使ったプログラムの方法を実例を使って一通り説明した後、魅力あるページ作成のためのちょっとしたコツが各所にちりばめてあり、使える。

インターネット革命/大前研一/不明/不明
大前研一の傑作(と私は思っている)。インターネットが社会をいかに変化させるかということと日本のこれらの技術に対する遅れ、政府の規制に対する怒りなどが得意の文体で描かれている。

ネットワーキングへの招待/金子郁容/中公新書/1986年
いわゆる市民運動や中小企業に起こりつつあったネットワーキングの動きをレポートしている。パソコンによるネットワークがまだない時代にこれを予感させるように書かれた本。

ネットワーク組織論/今井賢一・金子郁容/岩波書店/1988年
この本が1988年に書かれたことだけでも驚き。今読み返すとパソコン時代の幕開けを感じさせ、ノスタルジックな気分にさせられる

知のソフトウエア/立花隆/講談社/1984年
現在インターネット伝道師のような活躍をしている立花隆氏の10年以上前の著書。といっても書いてあることはパソコン等の話以外、現在でも十分使える情報が詰まっている。田中角栄研究の取材経緯が描かれており、年表やチャートの作り方など大変参考になる。

自然科学

臨死体験/立花隆/文芸春秋社/1994年
死後の世界について真剣に取材した本。でも結局は分からない。下巻で紹介されている感覚遮断の隔離タンクでの擬似体験はやってみたい。

ゾウの時間ネズミの時間/本川達雄/中公新書/1992年
哺乳類はどの動物でも一生に心臓を20億回、呼吸を5億回するという。ねずみも象も寿命は違っても生きている長さの感覚は心拍数などから見ると同じように感じるのではないかというのが、著者の見方。人間は時間・空間・力のうち空間の把握能力だけが発達し、時間の把握が苦手だという。時間とは何かを考えさせられる。

賭博と国家と男と女/竹内久美子/日本経済新聞社/1992年
何といってもタイトルが気に入っている。面白いのは第1章の人の器は何で決まるか。反復囚人のジレンマゲームでもっとも有効なのはしっぺ返し戦略(やられたときだけやりかえす)だとの結果から人間社会を観察すると、長期の裏切らない人間関係が大切との結論になる。第4章賭博と国家と男と女では、数学を進歩させたのは賭博であり、国家は賭博の胴元として成立したと仮説をたてる。どの発想も型破りであるがよく読むとうなずけるところがいい。

精神と物質/立花隆・利根川進/文芸春秋社/1990年
利根川進がノーベル賞を1987年に受賞した後、立花隆と生物学の現状と未来について語った本。生命の神秘は無い。生物は非常に複雑な機械にすぎないと言い切る利根川発言が出る最終章だけでも読んでよかったと思う。

解剖学教室へようこそ/養老孟司/筑摩書房/1993年
名前をつけるとはものを切ること、ことばができるとつながっているものが切れてしまう。と著者は言う。また死体がなぜ気味が悪いかについてもユニークな見方を示している。解剖学に留まらない不思議な魅力を持った本。あとがきまで楽しめる。

ゆらぎの世界/武者利光/講談社ブルーバックス/1980年
著者が言うように自然界の出来事がすべてゆらぎで説明できるとは思わないが、実際にゆらぎ理論が扇風機の風に応用されていると聞くと、自然を支配する重要なルールのようにも思えてくる。

宇宙からの帰還/立花隆/中公文庫/1985年
題材の面白さ、取材の綿密さ、が噛み合った最高のドキュメント。科学を極めると宗教に到達する心理状態が理解できるようになった。それにしても月面に足を着けて地球を見ると何が見えるのだろうか。

グルメ

いまどき真っ当な味の店/田中康夫/ぴあ/1996年
田中康夫は小説家ではなく、批評家である。衣食に関するこの手の評論には彼の才能がいかんなく発揮される。時代の先端を鋭く見つけることと、自分が受け入れられないものに対する批判文章の切れ味は一読の価値あり。紹介されている店にはなぜか吉野屋が入っていたりするところが田中康夫らしい。読んでて面白いのは、後半のわたしはなぜこの店にいかないかと理由を書いている小さな活字のページ。

東京デザイナーズレストラン
デザイナーがデザインした東京のレストランを紹介した本。空間デザイナーという人たちは店の内装だけでなく、メニュ・店員の接客までトータルにデザインするらしい。確かに紹介されている店の内何軒かは行ったことがあるが、気持ちのいい空間であった。外苑前にある青花という店にいってみたがいい店だった。続編あり。

東京いい店やれる店/ホイチョイプロダクションズ/小学館/1994年
ホイチョイプロがかつてのベストセラー見栄講座ののりでグルメガイドブックを作った。店のカバー率はかなり高い。しかし評価基準をみるとどうも自分とはセンスが少し違うようだ。「やれる」店には縁が無いからか。下北沢小笹すしのおやじの話は笑える。

101の幸福なレシピ/山本麗子/講談社/1994年
本当に簡単にすぐできる料理がたくさん載っている。鶏肉とねぎのにんにく炒め・焼き餃子・にんにくステーキチャーハンなどよく作って食べる。使える本。

快食玉村大飯店/玉村豊男/扶桑社/1993年
「dancyu」での連載をまとめた美味快食エッセイ。写真を見ているだけで食欲が沸いてくる。玉村豊男が心の底から羨ましい。

神田鶴八鮨ばなし/師岡幸夫/草思社/1,300円
神田鶴八の主人が自分の修行時代から鮨に対する考え方まで書いた本。文体が軽妙で、頑固な江戸職人の考え方との対照が意外で面白い。

フランス料理ABC/パトリス・ジュリアン/文化出版局/1992年
簡単できれいで美味しいフレンチの作り方が紹介されている。装丁も洒落ている。

丸元淑生のシンプル料理/丸元淑生/講談社/1993年
この本でビタクラフト鍋を知った。食に対するストイックな姿勢がたまらない。スパゲティ・ピーマンソースは私でも作れるおいしいレシピ。

その他

深夜特急/沢木耕太郎/新潮社/1986年
小田実の何でも見てやろうとこの本が日本の現代旅行記の双璧と思っている。(近代は奥の細道でしょう)深夜特急をテレビで真似しているのが進め!電波少年の猿岩石。三部に分かれているが第一部のマカオのカジノや香港での生活を描いたところが最高と思う。それにしてもこれは実話なのか、フィクションなのか。実話ならうらやましい経験だ。

ナニワ金融道/青木雄二/講談社
コミックモーニングに連載されている漫画ではあるが、内容はドキュメンタリーだ。余りのリアリティに作者の実体験かとふと思う。でもそうだったらもっと恐い。

夜明けの新聞の匂い/曽野綾子/新潮社/1993年
日本人の偽善・矛盾をバッサリ切る爽快感が最高のエンターテイメント。

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