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今回ニューヨークに来た目的の1つは、現地の不動産の視察です。マンハッタンは価格が極めて高く、利回りから見ても2%~3%といった水準で、とても投資できる水準ではありません。しかし、中心部から少し離れた、ブルックリンなどは以前は危険地帯で誰も怖くて近寄れなかったのが、今やお洒落な住居エリアとしてアーティストや若者に憧れの地になっています。また、マンハッタンのセントラルパークのさらに北にあるハーレムも治安が劇的に改善し、アポロシアターの周りにも開発の波が押し寄せてきています。

ひょんなご縁から、現地の日系不動産会社の中で、最も実績がありノウハウを持っていると思われるT不動産の池田さんに現地を案内してもらい。投資の可能性について考えてみました。

ブルックリンのウイリアムズバーグ、セントラルハーレムといったエリアを案内してもらいましたが、いずれの場所でも大規模がコンドミニアム建設が次々と進められ、街の景観が大きく変わっていくことが予想されます。このようなマンハッタンの中心部から少し離れたエリアであっても、不動産価格は極めて高く、ワンベッドルームで2000ドルといった物件が当たり前のように存在しています。エリアや物件のクオリティにもよりますが、ざっくり東京の50%増しから2倍近い価格になっています。マンハッタン中心部に比べると利回りは高くはありますが、それでも5%には届かないレベル。東京で不動産買った方がマシと思う人もいるかもしれません。

インカムゲインを考えるのであれば利回りは大切です。しかし、不動産投資は利回りだけで決めてはいけません。それは飽くまで、現状の価格と家賃の関係を示したものに過ぎないとも言えるからです。

ニューヨークの不動産投資を検討する場合、注意が必要になるのがレントコントロールといわれる法律です。これからしっかり調べてみたいと思っていますが、家賃値上げから住民を守るために値上げする場合に最大で何パーセントまで、というように市場実勢に規制をかける仕組みです。土地価格の高騰が進む中、レントコントロールされた家に住んでいる人の家賃は市場価格をかい離しており、古くからの契約で住み続けている住民は、市場価格よりも大幅に安い価格で住んでいるのです。

このようなレントコントロールの物件を購入してしまうと、家賃の値上げがやりにくく収益性が高まらないと思ってしまうかもしれません。しかし。逆に言えばレントコントロールの分、物件価格が低く抑えられていれば、割安に買うことができます。その後レントコントロール想定金額より高く貸すことができるようになれば、物件の魅力は高まります。このような規制による「歪み」を逆手に取って収益性をあげるノウハウがあるようです。

また、ニューヨークの周辺部はこれから大きな変化が期待できます。街並みは既に変わりつつありますが、さらに変貌を遂げていけば、周辺地区の方がアップサイドが大きいとも言えるのです。

コンドミニアムの1室を購入して家賃と値上がりを期待するという伝統的な不動産投資だけではなく、様々な手法を使って割安な物件を取得して、付加価値を付けて利益を狙う方法がニューヨークの不動産にはあることがわかりました。

アメリカは今までテキサスが視察の中心でしたが、今後機会があればニューヨークの不動産投資についても視察やスタディ・ツアーを企画してみたい。短い時間の視察でしたが、とても大きな手ごたえを感じた貴重な時間でした。