とあるパーティで、「年収1億円を軽く超えると思われる」お金持ちの人たちと、世界のレストランについて話をする機会がありました。

インターネットで情報が瞬時に全世界に広がるようになり、有名なレストランはどこの国でも予約が取りにくくなっています。日本の寿司店では予約が1年後、2年後まで一杯というお店も珍しくありません。価格も上昇しており、食事だけで5万円を超えても、驚かなくなりました。

お会いした食べることが好きな富裕層たちの悩みは、値段ではありません。お金を出しても、予約が取れないことにあるのです。

もし、1日食費に10万円かけたとしても、年間で3650万円です。そもそも毎日10万円も外食することは、夜のクラブ活動でもしない限りあり得ません。年収1億円以上の人にとっては、価格は問題にならないのです。それよりも、お金を払っても食べたいと思うものが予約して食べられないことの方が問題です。

ある程度以上の資産や収入を得るようになると、追加で得られるお金にはあまり価値が無くなってきます。年収1億円の人にとっては、年収が倍になっても、2倍豊かになったとは感じません。そのレベルになると、お金よりも大切なものができるようになるのです。

それは、特別な人とのご縁や、一般に出回らないインナーサークルの情報です。どちらもお金で買えないという共通点があります。

例えば、飲食店の予約にしても、通常のルートでは予約が全く取れないのに、知り合いのツテを使えば、あっさりと予約が取れることがあります。昔からの友人であったり、知り合いの紹介であったりというご縁がある場合です。

この手の情報や人脈はネット上に公開されることもなく、インフォーマルなネットワークで広がっていきます。

話が盛り上がり、予約が取れない神楽坂のミシュラン三ツ星の和食のお店に一緒に行こうという話になりました。ここも通常では予約が取れないお店です。

東京だけではなく、日本各地に素晴らしいお店は、まだまだたくさんあります。さらに世界を見渡せば、行ってみたいけどなかなか行けないお店が更にたくさん存在します。そんな、お店はお金があるからといって行けるわけではありません。

お金で買えない価値を提供し合うインナーサークルの重要性を改めて痛感しました。

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