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スペインバスクからフランスに入り、ボルドー、サンテミリオンによって、シャンパーニュで有名なランスに来ました。日本でも有名なヴーヴ・クリコの見学ツアーに参加して、試飲してきました(写真)。50ユーロで、ツアー終了後にグラスで2杯のシャンパーニュを味わう楽しいツアーでした。

ランスに行ったもう1つの理由は、ミシュランで最近3つ星を取ったレストランに行くことでした。日本では知られていませんが、フランス国内では伸び盛りの若手スターとして知られる有名なシェフがいるお店です。土曜日は昼も夜も一杯。金曜日に何とかディナーの予約を入れることができました。

スペインでもフランスでも感じたことですが、ミシュランのレーティングは極めて高い信頼感があります。グルメサイトのようなランキングと2つの点で違いがあるからです。

1つは評価の軸です。ミシュランでは☆の数によってその定義が定められています。

1つ星は、その分野で特に美味しい料理
2つ星は、きわめて美味であり遠回りをしてでも訪れる価値がある料理
3つ星は、それを味わうために旅行する価値がある卓越した料理

という評価です。そしてコストパフォーマンスに優れたレストランやホテルにはBibマークという別のレーティングを採用しています。したがって、安くてバリューのあるお店と、高いけどそれに見合った価値のあるお店がしっかりと分別されて掲載されているのです。巷のグルメガイドは、この2つが混在していて、点数自体が曖昧です。

もう1つは評価する人です。ミシュランは専門の評価員がチェックしていると言います。全てのお店をくまなく公平に調査するのは簡単ではありませんが、プロが評価するレーティングです。グルメサイトはグルメな人が多いとは言え、素人の評価です。中には素晴らしい評価だと感心する人もいますが、ピント外れなレビューも見かけます。

例えば、美術品の鑑定を10人のプロと1万人の素人がやってみて、どちらの結果を信頼するかと言えば、私は前者です。食べログのようなサイトは点数を見るのではなく、誰が評価しているかを見るのが正しい使い方だと思います。だから点数だけ見てお店を選ぶと失敗することが多いのです。

ミシュランも1つ星などでは、自分の評価とは違うなと思うこともありますが、3つ星になると外すことは、まずありません。評価基準の通り「それを味わうために旅行する価値がある」のです。

パリの3ツ星などは極めて高額で、行く気になれませんが、フランスの郊外、あるいはスペインなどの3つ星は、比較的低価格で満足できる食事を楽しむことができます。わざわざ行っても期待を裏切られることがない。この信頼感はとても頼もしいのです。

食べるのが好きで欧州に出かける予定のある方は、是非3つ星のレストランに予約を入れてみてください。街角のビストロや立ち飲みのバルも最高ですが、別の世界の最高品質を味わうのもきっと旅の満足度を高めてくれます。

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