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正月に作った「今年やるべき100のリスト」の最初のページには1年間継続して続ける目標が書いてあります。確かに続けることを目標にするのは大切なことですが、その中にはもしかしたら続けるのを止める方が良いこともあるかもしれないと思い始めました。

「始めること」と「続けること」によって物事は達成されます。どちらが簡単かと言えば、多くのことは始める方が簡単です。

何かを「始める」ことは、ワクワクしながら、無意識にどんどん進めてしまうことができるからです。一昨年の後半は「SHINOBY`S BAR 銀座」の開店に奔走していましたが、お店の内装を決めたり、メニュを考えたり、ワインリストを決めたり、始める前の異常なテンションがありました。

よっぽど嫌なことでなければ、始めるのは決めてしまえば、あまり苦にならないものです。

しかし、「続けること」は簡単ではありません。思った通りにならなかったり、状況が変わってしまったり、自分の興味が失せてしまったり、当初の情熱が醒めてしまう経験は誰にでもあると思います。いわゆる三日坊主というやつです。

だから続けることには大きな価値があるとも言えるのですが、そこには落とし穴があります。続けることに価値があると思い込む余り、それ自体が目標になってしまって、本質的には意味が無いことであってもずっと続けてしまう危険性があるのです。

例えば、家計簿をつけ続けるという目標。賛否両論あると思いますが、私は家計簿をつけることは必要ないと思っています。家計簿をつけて、その数字を見直し、1円単位で支出のコントロールをするよりも、その時間を使って収入を増やす資産運用の勉強をした方が、将来の資産が増えると思っているからです。

お金の使い方が荒く、毎月どうしても赤字になってしまうというのであれば、原因を探るために1か月だけ支出をチェックして、原因を突き止めるのは良いかもしれません。しかし、漫然と毎日のレシートを入力したり、ノートに記入して、それだけで満足しているのであれば、意味はありません。家計簿は思い切ってやめてしまう方が良いと思っています。

何を続けるべきかは人によって異なると思いますが、続ける目標を立てたからと言って、それに縛られてしまうことは、自分の未来の可能性を自分で否定してしまうリスクがあります。

「はじめること」は将来の可能性を広げるチャンスですから、とにかくやってみることが大切です。しかし、続けることはそれ自体に意味があるのか、自分にとって本当に必要なことなのか、と問いかけて、見直ししてみることが必要なのです。

1月15日を過ぎて、今年1年ももう半月が終わってしまいました。正月に作った「今年やるべき100のリスト」をもう一度見直してみましょう。そこには思い切ってやめるべきことが含まれているかもしれません。

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※内藤忍、株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。