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今年に入ってから国内の不動産投資を加速させています。3月に物件を購入し、今月もさらに1物件を決済の予定です。そして、昨日は首都圏の一棟もの未公開物件に強い日本不動産投資アドバイザリーの紹介で、中央線沿線にある物件を、現地視察してきました。

東京都内の不動産は相変わらず投資家の購入意欲が強く、良い物件はあっという間に決まってしまいます。今回視察した件も、すぐに他の投資家の買い付けが入ってしまうかもしれません。即断即決が求められる難しい投資局面ですが、物件の選択と同じくらい重要なのが、資金調達の方法です。

国内不動産の購入の場合、自己資金と借入を組み合わせて資金調達するのが普通です。

都心中古ワンルームの場合は、ソニー銀行、オリックス銀行、クレディセゾンといった専門の金融機関が、販売会社に対し提携ローンを提供しており、本人の属性さえ条件を満たせば、借入条件は一律に決まります。

ところが、一棟ものの融資については、金融機関によって条件が大きく異なります。定価のない商品のようなもので、自分にとって有利な条件を提示してくれる銀行をどうやって探すかがポイントになってきます。金融機関によっては1%以上の金利差が出たりします。

1億円の借り入れをするとして、金利が1%変われば、年間の利息は100万円変わることになります。また借り入れ期間を法定耐用年数を超えて長期にすることができれば、毎月の元利均等返済額を抑えることができ、家賃からローンの支払いを差し引いたキャッシュフロー改善することができるのです。また、借入金額を不動産価格に近付けることができれば、返済額は増えますが、自己資金を少なくできるメリットがあります。

借入金利、借入期間、借入金額といった条件交渉をしていく中で注意した方が良いのが、借入金利です。

借り入れは、スワップで固定金利借入にすることもできますが、コストや繰り上げ返済を考えると、変動金利で行うのが原則になります。そうなると、将来の金利上昇リスクも考える必要があります。その場合、金利の変動が何に連動するかを確認しておくことが重要です。現状は短期金利と長期金利が共に日銀の「イールドカーブコントロール」で低位安定していますが、将来どちらに上昇リスクがあるかを考えれば、どちらに連動する借入にすべきかは明らかです。

資産と負債の両方に目配りすることが、不動産投資の成功に重要なファクターだと思います。今後は、物件の精査と並行して、お付き合いのある金融機関の信頼できる方との相談を進めていこうと思います。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。