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元TBSのアナウンサーでフリーになってからも人気の高かった久米宏さんがお亡くなりになりました。私も学生時代にテレビを見ながらファンとして熱狂した1人です。
私の高校から大学にかけての時代はテレビの地上波の最盛期でした。久米さんはクイズ番組「ぴったしカン・カン」の司会で人気と知名度を高め、さらに音楽番組「ザ・ベストテン」で黒柳徹子さんとの司会を担当。絶妙な掛け合いで人気を決定付けました。さらに報道番組「ニュースステーション」では、様々な批判も受けながらニュース番組とバラエティの融合のような取り組みにも成功しました。
久米さんの真骨頂は生番組でのアドリブと軽妙なやり取りでした。そして、その会話の行間に滲み出る知的な雰囲気に魅了されたものです。
ぴったしカンカンでは答えをぼやかす時に「ほにゃらら」という表現を使い、それが広がって一般化しました。これは久米宏さんによる造語なのです。
あるいは、2004年のニュースステーションの最終回では、生放送で最後に瓶ビールを開けて一気に飲み干して視聴者とお別れする(写真)。
そんなアナウンサーの枠を超えた活躍に毎回魅入ってしまったものです。
そんな久米宏さんの番組の中で一番好きだったのが、漫才師の横山やすしさんとコンビで出演していた生番組の「久米宏のテレビスクランブル」です。
1982年10月10日~1985年3月31日まで、NTV系列で毎週日曜日20時から放送され、横山やすしさんの生放送中の破天荒な行動を久米宏さんがフォローするやり取りが最高でした。
横山やすしさんは放送に酒に酔って出演したり、放送禁止用語を頻発したり暴言を吐いたりやりたい放題。そして、その次の週は「黙秘権」と称して発言拒否するといった具合でリアルなやり取りを観るのが毎週楽しみでした。
横山やすしさんは1984年11月の番組に飛行機に乗り遅れたことで欠席し、それがきっかけとなって番組を降板してしまいました。
実はこの番組での試みがベースとなって、半年後にニュースステーションのスタートにつながりそれがANN(テレビ朝日系列)の大躍進につながったのです。
今や地上波の番組はユーチューブやインスタグラムなどのコピ貼りとタレントを集めた予算をかけないクイズ番組ばかり。そしてバラエティ番組はドラマの宣伝目的のタレントが集まり、内輪受けのワンパターンで観ることは少なくなりました。
久米宏さんは国家権力に対峙するテレビの価値を感じていたようですが、今や地上波の報道は鵜呑みにできないと考える人が増え、視聴者は年配者を中心とする情報弱者のためのものになってしまいました。
久米宏さんの訃報はお茶の間を支配してきたテレビ地上波の訃報にも聞こえました。久米宏さんが活躍した地上波黄金時代が終わってしまったのは本当に寂しく残念なことです。
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