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人形町の人気天ぷら店で発生した店主の体調不良に伴う店側からの大量予約キャンセルがネット上で騒動になっています。私は行ったことの無いお店ですが、今回問題が大きくなったのは予約日直前になって店側の都合で一方的にキャンセルを行ったからのようです。

予約客の中には予定を調整して地方から新幹線や飛行機を使い、宿泊先まで手配して楽しみにしていた贔屓の客もいたでしょう。

にも関わらず交通費などの実損に対する補償もなく、突然予約が無くなり代わりの予約日への変更だけを強いられるとすれば顧客が憤るのは無理もありません。

しかも店主はSNSで自分が飲み歩いている様子をアップしていたようです。不摂生な生活が体調不良につながったとすれば飲食店の店主としては不誠実です。

この手の予約困難店は店側からのキャンセルにはペナルティを払わないのに、客側のキャンセルに対しては数日前から100%のキャンセル料を課すといった厳しい規約を設けています。

店側が原因で履行不能に陥った際のペナルティ(逆キャンセル料や実損補償)については、明文化されていることはほとんどありません。この非対称で曖昧な契約関係こそが、今回のトラブルの根底原因です。

人気店になればなるほど来店客は次の予約を取って帰るようになります。常連客のリピートが積み重なると次回の予約がどんどん遠い未来になり、店によっては2年以上先まで満席といった状態になってしまいます。

このような予約の超長期化は客にとっても良いことではありません。

将来の予約が確実に確保できるのはありがたいことかもしれませんが、1年先2年先には食べ物の嗜好が変わったり、引越してしまいお店に行きにくくなっているかもしれません。

都合が悪くなったらキャンセルすれば良いと言えばそれまでですが、それまでの関係から無理をして出かける人がほとんどではないでしょうか。

つまり将来の約束に振り回される「予約の奴隷」になっているとも言えます。

一方のお店にとっては超長期の予約は売上の確保のように見えて実は大きなリスクです。

将来、店主の健康状態の悪化、スタッフの離職、さらには食材の調達コストの高騰など、何が起きても不思議ではありません。

だから人気店の中には、例えば「敢えて2ヶ月先までしか予約を取らない」といったルールを徹底しているお店も存在します。

先の予約がいくらでも取れるのにその機会を店側から逃すのはもったいない気もしますが、予期せぬトラブルが発生した際のリスクを最小限に抑えるという点では合理的な判断です。

今回トラブルとなったお店では交通費や宿泊費を補償していないようです。それによって長年の常連客との信頼関係が壊れせっかく築いたブランドをを傷つけることになりました。

そういえば、友人と最近出かけた下丸子にある7席だけの人気寿司店も次回の予約は1年4ヶ月後でした。

夜な夜な飲み歩いていたとされる人形町の天ぷら店とは異なり、下丸子の店主はストイックな生活で健康管理をしっかり行っているようですがリスクを取りすぎているのではないかとちょっと心配です。

※写真と本文は関係ありません

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