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「ビットコイン」をご存知でしょうか?いわゆる仮想通貨と呼ばれるものの1つです。仮想通貨とは、従来の国家や中央銀行が管理・発行するものではなくインターネット上に存在する決済手段とも言えます。

日本では、マネーロンダリングの温床になるとか、金融詐欺に使われるとか、どちらかというとネガティブなイメージが強いものです。また、現時点では、日本国内において通貨とは認められておらず、モノとして位置づけられています(国内での売買には消費税がかかるようです)。

ビットコインが有名になったのは、東京渋谷にあるビットコインの両替所「マウント・ゴックス」がハッカーによって攻撃され、そこにビットコインを預けていた人たちの大きな損害が発生した事件がきっかけです。また、ビットコインの価格が急騰して、極端な人になると、数千倍に膨らんだケースもあります。100万円分のビットコインが、わずか1年程度で数十億円に化けたという経験をした人が存在するそうです。こうなってくると、投機的な目的でビットコインに興味を持つ人が増えてきます。

仮想通貨は、ビットコインだけではありません。例えば、「Ripple(リップル)」です。これはグーグルの子会社が出資をしたことで、ビットコインに続く仮想通貨として注目を集めています。日本ではまだ馴染みがありませんが、昨日リップルを取り扱う日本国内のとあるオフィスで、1000XRP(リップルの単位)入手しました。写真は、私が作成したウォレットと呼ばれるお財布に当たるものですが、この中に送金されたリップルが入金されているのがわかります。使ってみると極めてシンプルであることに驚きます。これが決済手段として機能すれば、銀行経由の海外送金などコストがかかりすぎで誰もやらなくなるかもしれません。

価格は為替のように変動しますが、日本国内では、1リップルが現状は3円から5円程度と言われています。どの経路で購入するかによって価格が歪んでいるのが現状のようです。円やドルから交換する際には手数料が徴収されていますから、それによっても変わってきます。

しかし、既にこのリップルの将来の価格高騰を見越して、数百万円単位で購入している日本人もいると聞きます。仮想通貨に関わる人たちの中では、ビットコインと同じようなストーリーを描いている人もいるのです。決済手段というより、投機の対象になってしまう危険性もあるのです。

確かに、私が持っている1000XRPが現状3000円程度として、1000倍なら300万円、5000倍なら1500万円ですから、夢が膨らむのはよく分かります。しかし、ビットコインと同じ道を歩むかどうかはわかりません。

仮想通貨については、まだ発展途上で情報も少なく、本質的に理解している人も少ないのが現状です。唯一と言って良い、網羅的な解説書が野口悠紀雄氏が書いた 『仮想通貨革命—ビットコインは始まりにすぎない』です。この本は難解ですが、仮想通貨の社会的インパクトから、それぞれの仮想通貨の解説までまとめてあります。

仮想通貨との正しい付き合い方は、危険なもの、怪しいものとして遠ざけるのではなく、メリットとデメリットを確認し、これからの社会に与えるインパクトについて理解しておくことです。

近いうちに、実務家の方をお招きして、仮想通貨に関するセミナーを開催しようと考えています。参加者の方に実際にウォレッとを作成していただき、リップル購入ができる実践的な内容にする予定です。今週金曜日の「資産デザイン研究所メール」で先行募集の予定ですので、ご興味ある方は是非ご参加ください。