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株式相場は世界的に絶好調です。その中でも、日本株は上昇が続いており、日経平均も2万円が見えてきました。株価が上昇し、不動産価格も底入れ。あの頃に似てきたと思うのは私だけでしょうか?

1986年に社会人になった私は、八重洲にある銀行の支店で仕事をはじめました。入社内定の頃から、株式市場が上昇が始まり、いわゆるバブルがはじまりました。1989年末に日経平均は39,000円台の高値を付け、その後長い下落フェーズに入りました。しかし、平成バブルというのは、株価のピークである1989年以降も数年間は続いていたと思います。

平成バブルには様々な思い出があります。

例えば、最初の配属先で担当していたローンのお客様の中に、神田で八百屋さんをやっている方がいました。駅から10分以上離れた、20坪の土地に対する保証会社の評価が10億円。坪5000万円の担保価値を認めていたことになります。土地を担保に、5階建てのペンシルビルを建設。果たして、どの位の利回りだったのでしょうか。

終電が無くなった後のタクシー争奪戦も懐かしい思い出です。週末になると、夜中の1時2時、さらには3時になっても、タクシーはまったく捕まりません。路上で、空車の奪い合いがエキサイトして、罵声が飛び交うことも珍しくありませんでした。乗車拒否する運転手にタクシーチケットを振りかざして、遠距離であることをアピールして止めてもらおうとしたこともありました。

昨日の深夜、久しぶりに西麻布でタクシーを拾おうと思ったら、すべて満車。交差点にはたくさんの人たちが、タクシーを探してたむろしていました。こんな情景を見るのは、本当にあの頃以来です。

将来振り返ってみた時、今の状況は、単に株価が上昇し、円安になって、不動産価格が上昇に転じたというマーケットの動きだけではなく、日本社会の大きな構造変化のターニングポイントとして認識されるかもしれない。そんな気がしてきました。

もしそうだとすれば、まだ序章が始まったばかり。これからやってくる更に大きな変化にしっかり準備をしておかなければならないと思います。

「賢人は最善を望みながら、最悪を覚悟する」

いつも忘れてはいけない大切な言葉です。

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