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話題になっているイケダハヤトさんの新刊「まだ東京で消耗してるの?」を読みました。新書でテンポよく書かれていて、アッという間に読み終えてしまいました。東京生活に疑問を感じている人には一読をお薦めします。

イケダさんの指摘の通り、東京で消耗している人は溢れています。以前の私はその典型でした。東京の郊外から電車で会社通勤し、毎日消耗していました。最悪だったのは、千葉にある会社の寮からの通勤です。夏の雨の日は満員電車に、スーツとネクタイで30分サウナのように蒸されて、クリーニングしたばかりのスーツがシワシワになってしまって、朝からぐったりしたことを思い出します。

休みの日に繁華街で食事をするのも、東京では一苦労です。人気店はどこも行列で、予約が無いと入れません。どこにいっても人だらけで混雑していて、休日も消耗してしまうのも事実です。

そんな消耗する東京生活から脱出するために、地方に移住するという本書の提案は、確かに1つの選択肢ではあります。しかし、著者がやっているようなクリエイティブな田舎生活は誰でもできることではないことには注意が必要です。家賃が安いとか生活費がかからないといった理由だけで、本書に影響されて東京を脱出するのは危険だと思いました。

それよりも、東京でどうやったら消耗しない生活が実現できるかを考える。そんな考え方の方が少なくとも私には合っています。

通勤電車で消耗するなら、通勤しなくても良い都心に引っ越す。あるいは通勤しなくて良い仕事を見つける。
家賃が高いなら、その家賃を稼げるような仕事を見つける。
新鮮な採れたての食材を食べたいなら、ネット販売で見つける。
美味しいカツオが食べたければ、その時飛行機で高知に遊びに行く。
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同じ時間に電車に乗ってオフィスに行き、同じ時間にランチを食べて、同じ時間に電車に乗って家に帰る生活だから東京で消耗します。スーツとネクタイをしないで、通勤しない仕事をする。朝はゆっくり起きて、ランチは2時くらいにのんびり行く。仕事は時給を意識して、やりたくない仕事は「断る力」を身につけるようにすれば、東京でも消耗しない生活は実現可能です。

イケダハヤトさんも、それだけの稼ぎがあって、時間の束縛されない仕事ができるなら、高知にいなくても東京で充分消耗しない生活ができそうです。

東京生活には確かにデメリットもたくさんありますが、情報と文化が集積しています。インターネットがいくら発達したと言っても、リアルなコミュニケーションでしか得られない情報や感動が存在します。やっぱり刺激があって、圧倒的に楽しい街なのです。10年後、20年後はわかりませんが、少なくとも今は東京を脱出したイケダハヤトさんを真似したいとは思わないのです。

これからも東京で消耗しないライフスタイルを追求していきたいと思っていますが、書籍で紹介されている高知の自然や美味しい食べ物は、とても魅力的。旅行で行ってみようと思います。

<参考図書>
「まだ東京で消耗してるの?」 イケダハヤト

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※内藤忍、株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。