久しぶりにお会いすると、相変わらず変わらない人と、しばらく会わないうちにすっかり変わっている人の2通りの人がいます。その違いはどこにあるかというと、「現状認識」「目標設定」を心の中に無意識に持っているかどうかの差だと思うようになりました。
現状認識とは、自分を知ることですが、これが簡単ではありません。自分の得意なことや好きなことというのは自分でも良く分からないものです。現状認識がきちんと出来ないと、自分がどんな人で何ができるのかを把握することができず、強みやそれを活かした仕事を見つけることができません。
例えば、SHINOBY`S BAR 銀座の一日店長には、接客業をやった方が良いのではないかと思うような素晴らしいコミュニケーション能力を持った人が登場しますが、本業は経理のお仕事だったりします。自分の強みに気が付いていないのは勿体ないなと思うことがあります。
また、人は誰しも「なりたい自分」というのがあって、それを実現するために日々努力しているはずです。ところが、ほとんどの人は本当に自分が何になりたいのかもわかっていないのです。「フレーミング」と呼ばれる自分の枠を勝手に作ってしまい、その枠の中で努力をすることで自分を誤魔化し、納得させようとする傾向があります。本来あるべき目標設定ができていない状態です。
私も、以前会社で仕事をしている時は、自分で独立して仕事を始めるというのは、特殊な能力のある人がやることだと思っていました。あるいは、山手線の内側に住むのは、郊外に住むよりも買い物したりする生活環境が不便で家賃だけが高いと思い込んでいました。このような思い込みによって、「会社はやめない」「都心には住まない」といったフレーミングをかけてしまうと、本当に自分がやりたいことを自分で制約してしまうことになるのです。
現状認識と目標設定ができるようになると、その2つを埋めるアクションプランが見えてきます。今の自分となりたい自分が正確に把握できれば、何が足りないか明確になります。
私の場合、自分の強みはお金の話を自分の頭で咀嚼して書くこと(書籍)や話すこと(セミナー、講演)を通じてわかりやすく説明できること。そして、本当になりたい自分は会社で昇進して部下がたくさんいるポジションになることではなく、1人で自由に時間を使って、他の人には提供できない価値を世の中に広げ、感謝される存在。それに気が付くのに20年以上かかりました(涙)。
もし、今の自分の人生をこれから劇的に変えたいと思うなら、アクションは早ければ早い方が良いです。多くの人が思い通りの人生を実現できないのは、才能や能力が無いからではなく2つの自己認識が正しくできないからです。
逆に言えば、その2つを早く正確に認識することそうすれば、何をすべきかが見えてきます。あとはアクションするだけで良いのです。そこから得られる人生の変化は、想像以上に大きなものになるはずです。これは、資産運用でも、仕事でも、プライベートでも、全てに共通することです。
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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。