もうすぐ開店から2年が経過する「SHINOBY‘S BAR 銀座」ですが、素人が専門家の意見を聞きながら我流で始めたお店だったので、開店当初には今では考えられないようなメニュがたくさんありました。

その1つが半熟卵にキャビアを乗せた一品（写真）。六本木にある有名店のスペシャリテを真似して作ったものです。開店当初は物珍しさから注文する人が多い人気メニュでしたが、しばらくすると注文する人はほとんどいなくなり、ついにメニュから消えることになりました。

ワインバーとして開店しましたが、はじめてみると食事をしっかり食べたい方が多いことに気が付きました。2次会でワインバーに行くという習慣は、シニアな世代では珍しくありませんが、20代30代にはあり得ない選択肢なのです。アルコールを飲まないという人も増えてきていることも踏まえ、食事の充実を目指すようになりました。バーというよりワインが飲めるビストロのような位置づけです。

現在は、ハッピーアワー（17時～18時半）にグラスワイン1杯カウンターで飲んで帰るお客様もいれば、プリフィックスコースで前菜からメインまでしっかり食事をする方もいます。また2次会で遅い時間にやってきて、ワインを飲んでから〆のカレーというパターンもありです。

サービスも随分変わりました。開店当初から続けている一日店長というシステムは相変わらず人気です。その変形バージョンとして一日店員というのも始めました。これはワインのインポーターの会社がお店にやってきてワイン販売を行うシステムです。お店はお客様にワインをセールスでき、インポーター会社は認知を高めることができるというお互いのメリットがあり、お客様も珍しいワインをいつもより低価格で楽しめるようになります。

それ以外にも10万円以上のメリットが付いてくる年会費10万円のプレミアムクラブや、税込5000円で2時間ワイン飲み放題のダーウィンプランなど、お客様とお店の双方にメリットのある仕組みを試行錯誤しながら増やしてきました。

そして来年から期間限定で導入しようとしているのが、なんと鍋料理です。白ワインだけではなく日本酒もご用意して、寒い季節を暖かく迎えられる新年会用のメニュ。最初はプレミアムクラブメンバーの方が個室をご利用の場合限定で始めてみて、評判が良ければお客様全員に広げていく予定です。

今までたくさんの「実験」を繰り返して、その中からSHINOBY`S BAR 銀座独自のサービスを生み出してきました。これからも開店当初のチャレンジャーの気持ちを忘れないようにして、常識にとらわれないたくさんの驚きを提供したいと思います。

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