170807shigemori

現在開催されている丸の内朝大学マネーコミニケーションクラスでは、資産運用でお金を増やすだけではなく、仕事についても考える機会を提供しています。

第3回の講義はゲストに地球と不動産の重盛社長をお迎えしました(写真)。重盛さんは、トヨタ自動車、野村証券、日系不動産会社を経て独立。ベトナム不動産を専門に扱う会社を1人で立ち上げ、わずか2年で日本で一番ベトナム不動産を販売する会社にまで一気に成長させました。

重盛さんは起業を決意するまで、ベトナムに行った事がなかったそうです。そんな縁もゆかりもなかった海外に、新しい新しいビジネスチャンスを求めたのは、ベトナムが2年前に規制緩和で外国人の投資を受け入れることを表明したからです。当時まだベトナム不動産が買えなかったから、販売する会社も当然ありません。規制緩和で一気に市場が広がるというタイミングを狙ったのです。

しかし、その当時、規制緩和されるとは言われていたものの、多くの人は半信半疑で、本当に外国人が購入ができるのか、不確定な部分もありました。そのリスクを敢えて取って起業したことが現在の成功につながっているのです。

会社勤務のビジネスパーソンが起業しようと思うのであれば、どんなビジネスに絞り込んでいくか、こんな3つの質問から考えてみてください。

自分の強みの「掛け算」で希少性が高められる仕事か?
大手に負けない、あるいは大手が参入してこないニッチ市場で、大きなシエアを取りにいけるか?
そこに風が吹いているか?

3つとも「Yes」なら、次のビジネスモデルの構築に進めて良いと思います。

強みの掛け算とは、自分が持っている複数のスキルや経験を組み合わせることで、希少性を高められるかということです。重盛さんの場合、野村証券で身に着けた金融資産の運用に関する知識、その後の仕事で海外の不動産投資家との交渉で身に着けた外国の商慣習や英語の力、そして不動産人脈の構築ができたによって、海外不動産の販売ができる人材として希少性を高めることに成功しました。

そして、ベトナム不動産は現状では非常にニッチなマーケットです。大手の不動産販売会社も手間がかかるビジネスであることや、ベトナムの商慣習に対する対応の難しさから二の足を踏むところが多く、現状では日系の販売会社はベトナムに2社程度しか進出していないようです。大手が一気に参入した他のアジアの国では、過当競争でなかなか収益が上がらない国もあります。

さらにタイミングも重要です。ベトナム不動産解禁というタイミングを逃さず、そこで大きなリスクを取ったから追い風を一杯に受けて船が大きく進むことになりました。タイミングを間違えれば、風が吹いていないところで立派な帆を立てても船は前に進みません。

重盛さんが起業して一番良かったと思っていることは、「自分が本当に良いと思う投資商品をお客様に後ろめたさなく販売できること」と言っていました。手数料の高い投資信託を無理やり販売したりする重圧とストレスから解放されて、自分のやりたいようにできる喜びが、忙しくも充実した毎日につながっているようです。

9月16日にベトナム不動産のセミナーを重盛さんと私で開催します。後ろめたさなく紹介できる物件の説明を行いますので、海外不動産に興味のある方は是非どうぞ。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。