フェイスブックやインスタグラムのようなSNSが一般化するようになって、誰でも簡単に情報発信が出来るようになりました。しかし、SNSから発信される情報には、発信者側の意図や受け手の錯覚によって事実が包み隠されてしまっていることが非常に多いので、その点を割り引く必要があります。
例えば、たまたま出かけたパーティで有名人がいると、すぐに一緒に写真を撮って「大好きな〇〇さんと銀座でパーティ中」といった投稿をする人がいます。有名人から見れば、知らない一般人に頼まれて2ショットに応じただけです。でも、事情を知らない人が投稿を見たら、パーティで仲良しセレブと談笑している人というイメージを作れます。
あるいは、飛行機でファーストクラスやビジネスクラスに乗っているアピールや、日系航空会社のラウンジでカレーの味自慢している人がいます。あるいは新幹線のグランクラスに乗っている写真をアップしている人もいます。
確かに、料金はエコノミーや普通席よりは高いですが、数万円でセルフイメージを大きく見せることができるので、マーケティングコストと割り切って使っている人もいるのです。
ちょっと気を付けてみていると、このように自分を意図的に大きく見せることで、ビジネスにプラスの影響を得ようとしている「起業家」がネット上にはたくさんいることがわかります。
意図的でなくても、受け手が勝手に誤解するケースもあります。
私も毎日ブログを更新し、毎週メールマガジンを配信しています。海外に行くと、現地の写真や動画をアップし、美味しいお店を見つけたら紹介することもあります。しかし、その頻度はイメージよりずっと少ないのです。日本人の平均よりは多いかもしれませんが、海外に行くのは多くても年に数回ですし、毎日高級イタリアンを食べたりはしていません。
ところが、お仕事やプライベートでお会いする人からは「日本には年にどのくらいいるのですか?」とか「美味しいものばかり食べているのに、どうやってウエイトコントロールしているのですか?」などと良く質問されます。
SNSにアップしている印象的な記事だけが記憶に残り、イメージがそこだけ勝手に増幅されてしまっているのです。
原因はともかく、ネットから得られる情報には大きなバイアスがかかっていることが多いのです。だから、ネット上では仕事も順調、プライベートも楽しいことばかりとアピールしている「リア充」に見える人が、実は見せられない闇や寂しさを抱えている「リア貧」である。その可能性は意外に高いのではないかと想像します。
美味しそうな焼肉の写真がアップされていても、私がそんな焼肉ばかりを毎日食べている訳では無いのです。
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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。