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金融系の専門雑誌から、富裕層の好む投資商品についてというテーマで原稿依頼がありました。

一言で富裕層といっても、その定義は曖昧です。金融資産1億円以上を富裕層とするのが一般的な分類ですが、資産が1億円の人と数十億円の人では随分違いがあります。

また、資産というストックで判断するだけではなく、収入というフローで見る必要もあります。

組織に所属しているか、自営かによっても変わります。上場会社の役員のような人と、自分で会社経営をしている人では、同じ富裕層でも随分異なった価値観を持っています。

お金持ちだからといって全員が同じ行動をするわけでは無いのです。

しかし、共通している点もあります。

まず、一般的に「お金持ちはケチ」です。

ケチだからお金持ちになったのかもしれませんが、無駄な出費に対するシビアな姿勢は富裕層に共通しています。必要と思えば思い切りお金を使いますが、不必要なものには、たとえ1円であっても出費をすることを嫌うのです。

また、お金で買えない「特別な価値提供を求める」と言う点も共通しています。

予約の取れないレストラン、常連客を大切にするお店、数が決まっている限定商品。このような特別なルートや関係性がないと手に入らないものには、大きな価値を感じる傾向があります。そんな中で特別扱いされるのが好きなのです。

さらに、「気分を重視する」のも、富裕層の特徴といえます。ちょっとした対応によって、気分が良くなれば惜しみなくお金を使う。逆に気に障るようなことがあって気分を害すると、急に敬遠したり、避けてしまうようになったりするのです。

このような、お金にシビアで、特別扱いを求める、気まぐれな富裕層と付き合うのは大変と思うかもしれません。

しかし、個人的な経験からいうと、普通の人たちよりも富裕層の方が付き合いやすいと感じます。しっかりと価値のある、手に入りにくいものを、気持ちよく提供すれば、フェアに評価してくれるからです。

プライベートバンクのような富裕層相手のビジネスをしていても、上記のようなことを理解していない人が意外に多いのです。だからこそ、私のところに金融の専門誌からの原稿依頼が来るのかもしれません。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。