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TableCheckが2022年6月に全国で行った「グルメサイトに関する意識調査」で、グルメサイトを信頼しないという層が2年で1.2倍に増え、グルメサイトよりもグーグルを使う人の方が多くなるという逆転現象が起こっているという結果が出ました。

グルメサイトとは、飲食店などの情報を取り扱うウェブサイトで、食べログ、ぐるなび、ホットペッパーグルメなどがありますが、圧倒的な影響力があるのが食べログです。

その食べログの利用が減ってきたのには理由があると思います。

まず、無料の情報に制約があって使いにくいことです。

最近はグーグルでお店の検索をすると、一番上にグーグルの飲食店情報が出て、その次に食べログが出てくることが多くなりました。スマホで食べログをクリックすると、アプリのページに遷移して、プレミアム会員にならないと見られない情報があって不便です。

また、情報にバイアスがかかっていて欲しい情報が得にくいこともあります。

例えば、お店のランキングを検索すると、「標準【PR店舗優先順】」というのが表示されます。これは純粋な投稿によるランキングではなく、食べログに広告宣伝費をたくさん払ったお店が上位に表示されるもののようです。よく見ると「PR店舗優先」と書いてありますが、このランキングがデフォルト表示されるので、純粋な人気ランキングではないということに気が付かない利用者もいると思います。

さらに、お店の電話番号が通常の市外局番のものではなく、050で始まる別の番号になっていることもあります。

例えばSHINOBY‘S BAR 銀座の食べログページを見ると、電話番号が03-6280-6757ではなく、050-5593-7843になっています。これは、電話がかかる度に食べログ側に紹介料が入る仕組みになっているからです。

グルメサイトは、飲食店のマーケティングのサポートをすることでフィーを徴収して収益をあげています。しかし、提供している情報の利用者は、広告宣伝によるバイアスのかかっていない情報を求めています。

つまり、そもそものビジネスモデルに構造的な矛盾が内包されているのです。

グーグルだけではなく、最近はインスタグラムやツイッターで情報発信しているインフルエンサーからお店の情報を知るという人も増えています。インフルエンサーも露骨なステマをやると、信用を失ってしまいます。食べログと同じ運命を辿るのです。

グルメサイトが情報を歪めて、自分に都合の良い内容だけを配信する発想は、新聞やテレビのような既存のメディアと同じです。また、有料顧客だけを囲い込むことによってユーザビリティが低下すれば、より利用者は減っていくことになります。

ネットの変化は想像するよりも圧倒的に早く、これから数年後には、食べログ(笑)という時代になっている可能性が高いと思います。

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