190821Opie

東京の初台で開催されているジュリアン・オピーの作品展に出かけてきました。人気の作家で、日本ではGMO創業者の熊谷正寿さんのコレクションでも知られています。

展示は広いスペースにゆったりと作品が置かれていて、数は多くはありませんが、じっくりと鑑賞することができます。平日の午後に出かけたせいか、空いていて贅沢な空間を味わうことができました。

念のため書いておくと、写真の右側は作品で、左側は作品ではなく会場警備の方です(笑)。

オピーの作品は、個人で購入することもできます。人気の作家さんなので、かなり価格は上がっていますが、数百万円で買えるものもあります。

それぞれの作品を見ながら、「これは買ったらいくらするのだろう」と考えていました。購入することを前提に、あれこれ想像しながら鑑賞するのは楽しいものです。

ところが、多くの日本人はこのような話をすると、あまり良い気分にならないようです。アートとは美術館で鑑賞するものであって、それに値段を付けるのは不謹慎だと思っているからです。

海外のアート愛好家の考え方は、日本とは随分違うと聞きました。

切手やコインと同じように美術品をコレクションしたり、アート作品を投資対象として捉えたり、あるいは富の蓄積手段と考えたりしているのです。

好きなアートであれば、わざわざ美術館に出かけるより、自分の家でいつでも自由に見られた方が良いに決まっています。有名画家の有名作品は美術館に行かなければ見られませんが、日常生活にアートがあれば、豊かな毎日が送れるのです。

アート作品もマーケティングやプロモーションの方法によって価値が変わってくるのは、一般の商品と同じです。有名アーティストがハイブランドとコラボレーションするのも、アートのブランド化の一環と考えることもできます。

日本でもアートに興味を持つ人が増えるにつれ、アートに対する「歪んだ意識」が変わっていけば良いなと思いました。

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