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日本経済新聞の編集委員の前田昌孝さんが、アメリカの著名投資家のウォーレン・バフェット氏の投資手法について記事を書いています。その中で気になったのは、アメリカの株式の代表的なインデックスであるS&P500(日本株の日経平均のようなもの)とバフェット氏が保有(実際はバークシャーハザウェイ社が運用)している株式のパフォーマンスの比較です(図表も同紙から)。

2019年の年末を100として指数化すると、バフェット氏のポートフォリオの運用リターンは、インデックスであるS&P500を下回っています。更に、購入したことが大きな話題になったアップル株を除いて計算すると、そのパフォーマンスは更にインデックスに比べ見劣りするという結果になっています。

この時期は、コロナウイルスの感染拡大で、3月に株価が大幅に下落し、その後成長株を中心に株価が急回復した局面です。どちらかというとバリュー株投資に強みを持つバフェット氏にとっては不利な相場環境で、直近の短期間だけで評価をするのはフェアではないかもしれません。

しかし、丁度一年前にこちらのブログに書いたように、過去10年の数字でもバフェット氏の運用はインデックスに比べ、苦戦していることがわかります。

2020年12月末現在、バフェット氏のポートフォリオは44銘柄で構成されています。銘柄選択を行い、集中投資から収益を狙う典型的なアクティブ運用ですが、バフェット氏でさえインデックスを上回る運用成果を出すのは簡単ではないことを示しています。

自らはアクティブ運用を行うバフェット氏ですが、個人投資家からの運用方法に関する質問では、こう答えています。

「ベストな投資法は、アメリカの株式インデックスに連動するインデックスファンドに投資をすることだ。」

アクティブ運用で成果を出せるのは、ごく限られた投資家だけであり、多くの投資家はインデックス運用すべきだというメッセージです。

銘柄選択で短期的に大きな利益を上げることができたとしても、それが10年単位で持続可能かと言われれば、極めて難しいというのが私の考えです。だから、金融資産は低コストのインデックスファンドを積み立てるのがベストだと考え、自らも実践しています。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。