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プロテニス選手の大坂なおみさんが、全仏オープンに出場する際に、義務付けられている記者会見を拒否し、大会主催者側から罰金と今後の出場資格停止の警告が発せられました。その後、長らくうつ病に苦しんでいたことをツイッターで発表し、大会を棄権しました。

この数日間の報道を見ていて「違和感と恐怖」を感じました。

「違和感」というのは、記者会見拒否が報道されると、すぐにネット上で「大坂なおみの勘違い」といったネガティブなコメント出てきたことです。プロテニス業界の現状を知る訳でもない人たちが、ネットで出た断片的なニュースだけで断定的なコメントをアップする。それなりの影響力がある人までが、条件反射的なコメントをためらいもなく発表できるのは、本当に不思議です。

記者会見に実際に出席している人の話によれば、試合内容も見ないでテニスとは直接関係ない意地悪な質問をして、回答の一部分だけを切り取って本人の意図とは違った報道がなされることもあるそうです。会見は義務とルールで決まっているからといっても、毎回このようなストレスを強制されるやり方に問題があれば、運営方法を修正していくべきなのは当然です。

確かに、大坂選手のコミュニケーションにも唐突な行動で問題があったのかもしれませんが、不完全な情報で一方的なバッシングをするのも間違っています。、

そして「恐怖」というのは、大坂なおみさんが「うつ状態」であることを告白し、全仏オープンを棄権すると発表してからの世論の急激な変化です。それまでは、「身勝手」「わがまま」といった意見も出ていたのに、流れが変わると心の問題を解決することが大切という意見が主流になり、反論することができない雰囲気になってしまいました。

この無言の同調圧力のような状態も、何だか不気味で怖いです。

スポーツというのは、本来は応援する人たちに感動や勇気を与えてくれる存在です。ところが、東京オリンピックも今回のプロテニスの件も、運営の問題によってそれが何だか重苦しく憂鬱なものに見えてくる。アスリートが犠牲になってしまうのは、とても悲しく残念です。

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