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もう25年近く前に出版された堺屋太一氏の名著「組織の盛衰」の中に「三比主義」という言葉が出てきます。

三比主義とは、企業経営において、前年比、他者比、予算比という3つの評価基準を設定して、無限の成長を目指すこと。堺屋氏は、日本企業は「三比主義からの脱却」をすべきと、提言しています。これは今となっては当たり前のようなことですが、当時としては極めて先進的な提言でした。

企業経営に関する問題点を鋭く指摘した組織論の本ですが、個人の生き方に関してもこの「三比主義からの脱却」は当てはまると思います。

三比主義を止めることで、個人のクオリティオブライフ(生活の質)も高めることができるからです。

前年比というのは、過去の自分と比較することです。

成長を実感するのは悪いことではありませんが、成長しなければならないという呪縛に縛られる必要はありません。自分が納得できる状態になっていれば、前年比でマイナスでも落ち込む必要はありません。コロナ禍でビジネス環境が変化しても成長しなければならないのは、株主責任のある上場企業くらいのものです。

他社比というのは、他人と比較することです。

知り合いのフェイスブックやインスタグラムの「リア充」の投稿を見て、自分と比較することよりも、自分が本当にやりたいことがしっかりできているかの方がずっと大切です。

予算比というのは、目標を立ててその達成に邁進することです。

目標設定も悪いことではありませんが、その達成のために他のことを犠牲にするのは本末転倒です。また、数字の達成が目標になって、クオリティが犠牲になるというデメリットもあります。

私も、以前は腹筋100回などとノルマを立てていましたが、正しい方法でやらなくなってしまい、結局質が維持できませんでした。

心安らかに満足できるように過ごすためするには、これらの比較から意識的に距離を置くことです。

つい、比較してしまうのが人間の性ですが、「人は人、自分は自分」と達観できるようになれば、毎日はもっとキラキラとしたものになっていくはずです。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。