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お付き合いのある不動産会社の社長さんと話をしていたら、最近は首都圏郊外の広めの中古マンションのニーズが高まっていると聞きました。
東京23区の中古ワンルームマンションは、20平米程度でも2000万円以上の価格で、家賃も毎月80,000円から90,000円というのが普通です。
これに対し、例えば首都圏郊外の埼玉県の住宅地にある中古マンションは、50平米前後で1000万円前後の価格となっています(写真)。また、家賃は東京23区のワンルームマンションより10,000円から20,000円ほど低い水準です。
郊外の広めの中古マンションのニーズが高まっているのは、言うまでもなくリモートワークや在宅勤務が拡大している影響です。
一人暮らしであれば、自宅で家族に気兼ねなく仕事ができます。しかし、パートナーや子供がいる家では、仕事を集中してできる場所を見つけるのは、簡単ではありません。
新型コロナウィルス感染拡大の中、出かける機会が減り、家族同士が顔を合わせる時間も長くなり、狭い家では大きなストレスがかかるようになっています。
そこで、同じ家賃で広いスペースが確保できる郊外の物件にファミリーで転居する。このような人たちが増えていると想像します。
ファミリー層とは対照的に、一人暮らしで郊外に転居する人は、家族がいる人より圧倒的に少ないと思います。
郊外の街はショッピングモールや飲食店が、ファミリー向けに作られており、おひとりさまにはあまり居心地が良い場所ではありません。
おしゃれなワインバーやフレンチレストランといったお店も少なく、住んでいて楽しい街ではありません。
だから、おひとりさまを主要ターゲットとしている東京23区のワンルームマンションの賃貸需要は、コロナ前とあまり変わっていません。おひとりさまの賃貸ニーズが続き強いことを示しています。
今後、このようなファミリー層の郊外への移動の動きが加速すれば、一部の高所得層以外のファミリー層が都心にいなくなり、東京23区は「おひとりさまの街」に変わっていくことが予想されます。
これは東京の街並みや、不動産物件の価格などにも様々な影響を与えます。人口の全体の動向を見るだけではなく、一人暮らし、家族連れといった世帯の種類や、年齢によってどのような違いがあるか。細かく分析をしていかなければ、不動産投資においても大きな過ちを犯すことになると思います。
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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。