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4年前のブログに「「パワーカップル」が将来「バカップル」になるリスク」というコラムを書きました。世帯年収1500万円を超えるような高収入共働きパワーカップルがギリギリまで借入してで住宅ローンを組んでしまうと、ちょっとした環境変化で生活破綻してしまうリスクがあると指摘したものです。

この悪い予感がどうやらこれから広がっていきそうな気配になってきました。彼らをこれから「三重苦」が襲ってくる可能性が高まってきたからです。

第一の苦難は超低金利の終焉と急激な金利上昇です。

これまで日本の不動産価格を押し上げてきた最大の要因は日銀の超金融緩和による低金利でした。

しかしゼロ金利政策が終わり金利が反転。マーケットの潮目は完全に変わりました。変動金利で限界まで多額の借り入れを行っているパワーカップルにとってはわずかの金利上昇であっても総返済額は膨れ上がります。

当面は返済額の引き上げは無いとしても、それは将来に支払いを先延ばししているだけです。

第二の苦難はインフレです。エネルギー価格や原材料費の高騰に加え、人手不足に起因するサービス価格の上昇は、都市部での生活コストを押し上げています。

インフレは貨幣の実質的な価値を目減りさせるため、給与が高くても日々の食費や光熱費、さらには子供の教育費やタワマンの維持費が上がれば、実質的な生活水準は下がっていく一方です。

資産運用をせず、ただ高収入に依存するライフスタイルを続けているカップルは、生活防衛の手立てを持たないままコストプッシュの波に呑み込まれてしまいます。

そして第三の苦難が失職リスクです。多くのパワーカップルが働いている大企業の管理職や専門職、金融、IT、法務といったホワイトカラーの仕事はこれからAIによって代替されるリスクが高まっています。

既にアメリカの大手テック企業では人員削減が始まっており、同じことが日本でも数年以内に起こるでしょう。

これまでは高学歴で優秀な人材として安定して高い給与だったポジションが、AIの導入によって職を失う可能性は低くありません。

金利上昇、物価上昇、そしてAIによる雇用環境の変化という3つのリスクが同時に顕在化したとき、レバレッジをかけすぎたパワーカップルは一転して「バカップル」に変わることになります(バカップルの本来の意味とは違いますが・・・)。

値上がり前の早いタイミングでマイホームを購入した人は含み益があれば、最悪の場合マイホームを売却して損失なしにライフスタイルを切り替えることができます。

しかし、高値で購入した人は価格が下がっていれば売却してもローンの全額返済はできず債務だけが残ることになります。

これからやってくる「三重苦」は不動産価格の動きとは関係ありません。経済環境の変化によって豊かだった人ほど苦しむ可能性が高まる。

週末にはタワーマンション販売のサンドイッチマンが立っているのを見かけました(写真)が、以前とは異なり興味を持つ人は少ないようです。

リスクを取り過ぎているパワーカップルが戦略を変更するなら早いに越したことは無いと思いました。

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