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丸の内朝大学マネーコミュニケーションクラスのフィールドワークで東北に来ています。仙台から入って、被災地の事業者を3社訪問し、震災後の事業経営の現状と課題についてお話を伺いました。

震災から3年経って、東北の被災地の状況も随分変わってきています。昼食を食べた上品(じょうぼん)の道の駅の太田駅長にもお話を伺う機会がありましたが、
東京から被災地に来る人の数は1年前に比べて3割くらいに減ってしまったそうです。

もう「過去のこと」として忘れ去られようとしているのです。しかし、街の風景を見ると、まだ多くの場所で復興したとは言い難い状況が残っています。

全国からの支援が減ってしまったということ以上に問題なのが、人手不足、建設機材の不足だそうです。復興需要の急増によって、建設コストが増大し工事が遅れています。例えば、大工さんの日当は震災前は12000円くらいだったのが、18000円くらいまで値上りしていると聞きました。当初の復興の資金計画が狂ってしまい、計画の練り直しに陥ってしまうのです。

大工さんの日当は仙台のような中心部に行くと、更に高くなり25000円になっているそうです。こうなってくると、街から離れたエリアの工事のやり手がいなくなってしまいます。その結果、都市部だけが工事を進めることができ、復興はいつまで経っても進まないことになるのです。

このような状況に拍車をかけるのではないかと懸念されているのが、2020年の東京オリンピックです。

競技施設の建設だけではなく、周辺のビルやマンションの建設ラッシュが起これば、さらに建設業界の人手が不足します。そのしわ寄せを真っ先に受けるのが地方の人。例えば、東北の復興を目指しているエリアです。

東京にいると東北の震災の被害は福島の原発問題以外は解決してしまったかのような錯覚に陥りますが、現地に行けば、わずか数時間いるだけでも現実が見えてきます。

同じ国の中であっても、東京から東北の現実を知ることがこんなに難しいとは。情報が伝播されるのを待っているだけでは、必要な情報は手に入らない。そんなことを、改めて実感するフィールドワーク初日でした。

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